燃える地の果てに
逢坂剛
文春文庫
三十年前、米国の水爆搭載機の事故で、水爆が落ちたスペインの田舎村の過去と現在の視点で。もちろんギターが重要アイテム。
ソ連スパイの正体はみえみえだが、最後の登場人物の正体は行き過ぎ、しらけた。
むしろ作者の勉強の成果だろう「プルトニウムは、空気に触れると急速に酸化して、微粒子になります。ただ、ウランのように何かの表面に付着するよりも、空中に飛散する傾向があります。したがってその微粒子は、飛散した地域の周辺にいる人間の体内に、吸収される恐れがあるのです。プルトニウムは、皮膚から直接吸収されることはありませんが、呼吸や食物を通して肺とか胃に入ったり、切り傷や擦り傷などの傷口から侵入した場合は、人体に重大な影響を及ぼします。短期的な被曝症状はもちろんのこと、長期的には発ガンの危険が生じるでしょう」と大学で原子力工学を学んだ優秀な技術将校が証言する。ということで登場人物にも白血病が。
参考文献「プルトニウム」友清裕昭からか?
図書館から