石巻赤十字病院、気仙沼市立病院、東北大学病院が救った命
監修久志本成樹
アスペクト
副題が「東日本大震災 医師たちの奇跡の744時間」で、表紙にトリアージカード。
宮城沖の大地震は予想されていて、二日前にもマグニチュード7.3の地震があったばかり。
津波肺「砺波にのまれたときに、海水が途中で巻きこんだ土、ガレキ、重油、病原菌などが肺に侵入することで炎症を起こす」
宮城県沖地震が起こった場合、沿岸部に津波の危険があることはもちろん想定されていた。だが、リアス式の入り組んだ地形で波が増幅されて、巨大津波となることまでは考えられていなかった」
初日は少なかった救急車で運ばれてくる患者は低体温症ばかりで、外傷患者はほとんどいない。津波から逃げられなかったのだろう。
「想定外という言葉をよく聞きますが、最初から想定なんてするから、はずれたとき何にもできなくなるんです。けっきょく『想定外でした』という言葉で、自分たちの読みの甘さをチャラにしているだけでしょう。(略)実際に災害が起こったら、目の前の状況を理解して分析して、現状にあった行動をとるしかないのです」
図書館から