憲法「押しつけ」論の幻
小西豊治
講談社現代新書
終戦後占領軍に押し付けられたと言われる現憲法だが、識者の集まった憲法研究会で「国民主権」「象徴天皇制」などの案を米軍に提出していたという主旨の本のようだが、前半は読み難く、詰まらなかった。「「象徴天皇」をめぐって」あたりからちょっと面白くなった。
マッカーサーの憲法改正方針は「日本側から自主的な憲法改正案を提出させ、また占領政策の大きなわくに反しない限り、できるだけそれを尊重しようとするにあった」
「日本国憲法は、アメリカによって輸入され、押しつけられた、日本人の思想と乖離した奉天ではけっしてない。むしろ、明治以来の日本の伝統的なデモクラシー思想が、日本と総司令部双方の努力によってついに結実したものと見るべきなのである。日本国憲法の核心部分は日本人が生み出したものである」県立図書館から二週間、市立図書館から二週間