チェルノブイリの森 事故後20年の自然史
メアリー・マイシオ
NHK出版
チェルノブイリ原発周りに森は立ち入りが規制されている為、野生動物の楽園になっていた。
著者はウクライナ系アメリカ人、ガイド付きで植物学者などと立入調査。放射能の低いところではベクレル、高いところではキュリー、レントゲン単位を使っている。数字が大きすぎるのを嫌ったのか、線量計を二種類もっていたのか?
動物に奇形は見られないが、ハンディのある野生動物は生き残れないためだ。
植物では松への影響が目立つ、落葉で放射能を排除できない為。ということは落葉には放射能が多く含まれるということ。
「たき火、狩猟、魚釣り、野生のキノコとベリー類の採集禁止」の掲示、ベリーの根は比較的浅く、放射能が一番集まっているところだ。
「ストロンチウム90は代謝上、カルシウムになりすますので、歯や角にたまるんです。セシウムはカリウムになりすまして、筋肉にたまります。肝臓にも少したまります」
小話「おばあさんが市場で叫んでいた。「チェルノブイリのリンゴだよ。チェルノブイリのリンゴを買っておいでよ」「チェルノブイリのリンゴだなんていったらだめだよ」通りがかりの人が言った「誰も買ってくれないよ」「いや、飼ってくれるさ。亭主や、かみさんや、姑さんに食べさせるためにね」
ベラルーシでの子どもの甲状腺癌は事故前十年で七件だった、事故後の十年で六百件以上。
図書館から四週間を二回続けた
ベータ線は生物の組織内でもおよそ一センチメートルは飛ぶそうだ。私が思うに筋肉から一センチメートルでは重要な器官にあたる確率は低いが、骨から一センチメートルでは骨髄に当たる可能性が無視できまい。
ガンマ線はどっちみち通り抜けていく。