「もの食う人びと」

辺見庸「もの食う人びと」のチェルノブイリ編「禁断の森」を読み返す。おそらく1993年だから事故後7年目。
石棺で測ると19.999μSv/h超のオーバースケール。食堂前1.0μSv/hの食堂でポテトスープ、カーシャ(おかゆ)、ローストチキン、リンゴジュースを食べる。ただし食品はすべてキエフから運んだもの。
原発から30km離れたイリイェンツィ村でサマゴン(自家製リンゴ酒)、干しキノコのサリャンカ(野菜スープ)、ワレーキ(ウクライナ風水餃子)、豚レバーの串焼きを食べる。お婆ちゃんは右手が時々握手がつらいほどしびれる。
原発から30km離れたコポワテ村でキノコ炒め、魚フライ、キビのカーシャ、ロールキャベツ、パンプーシェキ(白パン)、サマゴン。
原発から3km離れたプリピャチ町、ゴーストタウン、2.45μSv/h
原発から20km離れたパリシェフ村、医者と間違えられたのか老人達から喉の痛み、頭痛、体の節々の痛みを嗄れ声でうったえられる。膝も痛くしゃがめない。緑色のボルシチ(シャビリという葉を入れたスープ)、サーロ(豚の脂肪)を食べる。
外国から食糧援助が来ても自分では食べず疎開先の孫に送ってしまうのだと。