ロング・グッドバイ
レイモンド・チャンドラー
早川書房
ソフトカバーで四週間、ハードカバーに借り直して二週間かかった。なぜこんなにかかったかというと、ポケミスの「長いお別れ」清水俊二さん訳(7版、400円)とほとんど一章毎に読み比べたからだ。
清水訳は確かに省略箇所があり、現在読めば妙なところもあるが日本語としては、この村上訳より読み易い。逐語訳なのか意味不明なものまで訳す必要があるのか。ただスペンサーとホテルで飲んだ時のチップは清水訳でクォーター四枚、村上訳で五十セント、これはいったい。
清水訳がちょっと短いのは、他のポケミスと比較して、あまりに分厚く値段が高いのを抑えるためだと思う。
訳者村上春樹は小説も書いているらしいが未読、きっとしつこいものだろう。