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米原万里
新潮文庫
いや通訳時の珍談集かと思って100円で買ったのですが、意外と言っては失礼だが、意外と深いエッセイ集でした。
特に「古代から日本人は中国に範をあおいできた。中略。近代の夜明けに、日本が中国から西洋へと師の鞍替えをやってのけようとしたとき、そこから芽ばえてきたのは、それまで師とあがめた中国に対する敵対心と蔑視ではなかったか」
もう一つ「日ソ・抑留者問題シンポジウム」で「日ソ中立条約を勝手に破ったんだろうが」と言う怒号に対して「てめえら、その時どこにいたんだ！自分の領土にいたのか！？満州は、他人の国だろうが」で静かになったと。