2012年04月の記事


山吹
京都の松尾大社は山吹の名所としても知られているが、今年も山吹の見頃を迎えているよ。

境内を流れる小川の付近や境内のあちこちで黄色い山吹が満開を迎えている。

ここの山吹は八重の山吹だけど黄色い色が可愛いね。


山吹と言うと太田道灌の伝説が有名だ。

太田道灌は扇谷上杉家の家宰だった。

ある日の事、道灌は鷹狩りにでかけて俄雨にあってしまい、みすぼらしい家にかけこんだ。

道灌が「急な雨にあってしまった。蓑を貸してもらえぬか」と声をかけると、思いもよらず年端もいかぬ少女が出てきたのである。

そしてその少女が黙ってさしだしたのは、蓑ではなく山吹の花一輪だった。

花の意味がわからぬ道灌は「花が欲しいのではない」と怒り、雨の中を帰って行った。

その夜、道灌がこのことを家臣に語ると、近臣の一人が進み出て、「後拾遺集に醍醐天皇の皇子・中務卿兼明親王が詠まれたものに「七重八重花は咲けども山吹の(実)みのひとつだになきぞかなしき」という歌があります。その娘は蓑ひとつなき貧しさを山吹に例えたのではないでしょうか」と説明した。

驚いた道灌は己の不明を恥じ、この日を境にして歌道に精進するようになったと言う。

緑色の中に黄色い花が咲いているのは元気が出そうで気持ち良いね。
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バトルシップ
今日はイオン大日で、ユニバーサル映画100周年記念作品だと言う「バトルシップ」を見に行ってきたよ。

これは、日本の浅野忠信さんが順主役級の良い役で活躍する事でも話題になっているアメリカ海軍+日本自衛隊と異星人の戦艦が戦うSF作品である。

ハワイの真珠湾沖でアメリカを初めとする世界各国の戦艦が集まって大規模な環太平洋海軍合同演習(リムパック)が行われている中に、宇宙から数隻の飛行物体が地球に向かっていた。

数隻の飛行物体は一隻が衛星と衝突して墜落し、中国に多大な被害を与えた他は、演習が行われているハワイ沖の海中に着水した。

近くにいたアメリカのJPJとサンプソンの二艦の駆逐艦と日本の自衛隊の護衛艦みょうこうの三艦は偵察に向かうと、宇宙からの飛行物体の母艦を中心に巨大なエネルギーバリアが張られ、偵察に向かった三艦だけがバリアの内側に閉じ込められ、他の戦艦や空母はバリアに遮られて近づけない事態になった。

バリアの中ではアメリカ駆逐艦のJPJとサンプソン、日本のみょうこうだけがいたのであるが、相手の飛行物体は目に見えてもレーザーには映らない状態で、逆に相手からも見えてもレーザーには映らないようだった。

やがて、宇宙からの飛行物体は変形ロボットのように姿を変えて、ハワイ島や駆逐艦に襲撃を始めてきた。

三艦も応戦したが激しい戦闘の中でアメリカの駆逐艦サンプソンは大破されて沈没し、日本のみょうこうも大破されて沈没しそうになり、艦長のナガタを初めとして、残されたJPJに救助されたのであった。

強力な宇宙艦の前に残された手段は駆逐艦JPJだけであり、地球の存亡をかけた戦いが開始されるが、レーザーに映らない敵を前に絶望的な状況の中で、日本の自衛官のナガタ艦長の考え付いた作戦により、宇宙艦に反撃を開始するのだった・・・


アメリカ海軍の全面協力で撮影されただけにいろいろな戦艦が撮影されてリアルなシーンも多い中で、最新のCGで撮影された戦闘シーンとかもすごくリアルで面白かった。

日本の艦長ナガタ役の浅野忠信さんがほんとうに良い役で大活躍もうれしいね。

とにかくリアルなシーンに驚異的なCGによるシーンで戦闘シーンも面白くてよく出来た楽しい映画だったよ。
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霧島ツツジ
今年も京都の長岡天神の霧島ツツジの見頃を迎えたよ。

長岡天神は、参道が池の上を通っていて、そこが霧島ツツジが参道に植えられていて、開花すると真っ赤なツツジの中を歩いて神社へ向かう事になるんだよね。

今年は寒さで少し開花が遅れたけれど、ようやく見頃が始まったかな、でも、もう2~3日でもっと真っ赤になるだろうね。
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フランケンシュタイン
先日の吸血鬼ドラキュラに続いて、メアリ・シェリーの「フランケンシュタイン」を読了した。

フランケンシュタインと言うと、誰もが映画の頭が平で目が落ち込んで、首にボルトが刺さったその姿を連想すると思うが、フランケンシュタインと言うのは天才科学者の名前で、彼の創った生命は「怪物」としか書かれていなくて名前はないのである。

映画と違い、原作のフランケンシュタインは、主人公の天才科学者ヴィクター・フランケンシュタインの事で物語りは北極を目指して航海している海洋冒険家のウォルトンの手紙から始まるのである。

北極への冒険を目指すウォルトンの船は氷河に阻まれて船が停止していたが、そこへソリに乗った一人の人間と出会ったのである。

その人間はヴィクター・フランケンシュタインと言い、身体は疲労で衰弱しているが、もう一つ別のソリを追っていると言う。

そしてウォルトンは、船に保護されたフランケンシュタインから、不思議な身の上話を聞かされるのだった。


天才科学者のヴィクター・フランケンシュタインは愛する両親と恋人、それに可愛い弟や信頼する親友に恵まれていたが、留学先のイギリスの研究室で集めた死体などから新しい生命を生み出す事に成功するが、あまりの醜悪さに怖れて逃げ出してしまう。

そして・・・物語はフランケンシュタインによって生み出された怪物の絶望と憎しみ、生みの親であるフランケンシュタインへの愛憎。

またフランケンシュタインは生み出した怪物の憎しみの報復として愛する者を次々と殺害されていく恐怖と怒り。

それらの感情の物語が綴られていくのであった。

原作の怪物は言語も堪能で知能も高く、映画などの印象とはまるで違っている。

物語は、ホラーと言うよりも新たな命を生み出してしまった者と生み出された命の葛藤の物語でSF作品と言って良い位置にあり、SF小説の原点と言っても過言ではないと思う。

いろいろと考えさせられる内容であるが、物語としても面白く古い作品であるがお勧めしたい一冊でもあると思う。
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春狂言2012
書くのが遅くなったが、先日の21日に、大阪の大槻能楽堂に、京都の大蔵流狂言家の茂山家の「春狂言2012」を見に行っていた。

毎年、春に東京と大阪で開かれる茂山家の狂言会であり、私も毎年楽しみにしているのだが、昨年はチケットを買っていながら公演日を度忘れしていて、気がついたのは当日の公演が終わった頃で、自分の迂闊さに凹んでしまったんだよね。

今年はきっちり確認して昨年の分まで楽しむつもりで行ってきた。

茂山家は狂言会でもトップクラスの人気があり、どの公演でもほぼ満席であり、しかも観客の7割くらいは女性である、若い女性ファンも多いんだよね。



○お話:茂山 逸平

茂山逸平さんの軽妙なお話で本日の狂言の曲目解説や裏話で盛り上がる。


○「麻生」(あそう)

麻生某:茂山 宗彦
藤六:茂山千三郎
下六:茂山  茂
烏帽子屋:丸石やすし

信濃国の麻生の何某は、訴訟のために長いこと京に滞在していたが、訴訟も有利に解決した。

召使の藤六と下六を呼び出すとともに喜んで、明日は元旦だが近いうちに帰国しようという。

明日が元旦なので出仕したいが、服装が整わないことを心配すると、なんと二人の召使がすでに小袖上下と烏帽子を用意していると聞き大いに喜ぶ麻生の何某であった。

下六はまだ烏帽子を烏帽子屋に取りに行っていないというので、取りに行かせる。

その間に、藤六が覚えたばかりだという烏帽子髪を主人に結ってやるのだが、馴れない髪結いと主人がじっとしていないのでに四苦八苦している。

一方、下六は烏帽子屋で烏帽子を受け取ったものの、主人のいる宿の場所を忘れてしまう。

そこへ藤六が迎えに来るが、藤六も方向がわからない。

そこで二人は、「信濃の国の住人、麻生殿の身内に、藤六と下六が主の宿を忘れ、囃子物をしていく…」を囃しながら宿を訪ね歩くのだが・・・。



この狂言は9年ぶりの公演だそうでなかなか珍しい曲だそうである。

それと言うのも劇中でじっさいに主人の髪を結う場面が一つの見せ場であるのだが、昔と違って実際の髪の毛でチョンマゲに髪を結うのはできないので、鬘を被って、その鬘でマゲを結う事になるのである。

狂言は狂言師の自頭でやるのが基本であるが、唯一鬘を被ってやるのがこの狂言なのだそうだ。



○「朝比奈」(あさひな)

閻魔王:茂山 正邦
朝比奈:茂山七五三
地謡:松本 薫・茂山 茂・井口 竜也・山下 守之


娑婆の人々が利口になり、仏道に帰依して極楽へぞろぞろと行ってしまうので、地獄はガラ空きの不況となり、地獄の飢えに困った閻魔大王は自ら六道の辻に立ち、罪人を捕えて地獄に攻め落とそうと待ち構える。

そこへ名にし負う鎌倉武士の朝比奈三郎義秀がやって来たので、閻魔は地獄へ落とそうと責め立てるが、朝比奈はビクともせず、逆に閻魔を手玉にとって投げ飛ばす。

驚いた閻魔、相手が朝比奈と知って、和田合戦の様子を語れと所望、応じた朝比奈の手柄話が佳境に入るにつれ、又々、手玉にとられ散々な目に会った閻魔は、ついに朝比奈の七つ道具を持たされた揚句、朝比奈を極楽浄土へと案内するはめになる。


この狂言は豪傑の朝比奈を何とか地獄へ連れて行こうとする閻魔大王の涙ぐましい奮闘振りが可笑しい狂言で、そもそも亡者が極楽にばかり行って地獄が廃れてくると、閻魔大王自らが亡者をスカウトに出てくるという発想から面白いね。



○「濯ぎ川」(すすぎがわ)

夫:茂山 童司
女房:茂山 逸平
姑:茂山あきら


気の弱い婿養子の夫は、いつも妻と姑にこき使われていた。

今日も川で洗濯をしていると、妻がやってきて早く洗濯を終わらせて別の用事をしろと言われる。

しぶしぶやっていると、今度は姑がやってきて、早く終わらせて自分の用事もしろと別の用事を言いつけられてしまう。

用事が多すぎると言い訳すると、杖で打たれそうになるので、しぶしぶ用事を引き受ける。

そうして洗濯を続けていると、再び妻が来て早く済ませて別の仕事をしろと叱る。

夫が、あまりに仕事が多すぎて覚えられないと言うと、それでは紙にしなければいけない仕事を箇条書きにしてもらう。

紙に書いてある事だけをすれば良いのかと聞くと、よけいな事はしないで紙に書いてあることだけをすれば良いと言う。

夫が川で妻の小袖の洗濯を続けると、小袖を川に流してしまう。

妻は、自分の小袖が川に流されるので、取ろうとして川に落ち、自分が流されそうになってしまう。

姑は、早く妻を助けるように夫に言うが、夫は先ほど書かれた仕事の紙を取り出すと、川から妻を助けるのは書いてないのでやらなくても良いと反論する。

姑は、そんなことを言っている場合ではない、何とか妻を助けてくれと夫に詫びて頼みこむ。

夫は、文句を言いながらも、川に落ちている妻を助けて川から引き上げる。

すると妻は、自分が川に流されそうになっているのに、助けようとしなかったと怒り、夫を追い掛け回す。


これは新作と言ってよい狂言で、昭和28年に作:飯沢匡 演出:武智鉄二で初演されてから、今ではすっかり茂山家の演目として知られている。

この狂言では婿の男が妻や姑に頭が上がらない弱さが爆笑を誘う面白い狂言で、私も何度か見た狂言であるが、これまでは夫を茂山七五三さん、姑を茂山千三郎さんが演じる事が多く七五三さんの気の弱そうな中年の婿に、千三郎さんの姑がすごく良くて印象が強かった。

今回は、いつもは嫁を演じる事の多い茂山童司さんが婿役で気の優しそうな婿さんでなかなか新鮮で良かったように思う。

狂言に出てくる女性は「わわしい女」と言って気も腕力も強くて男にも負けていない逞しい女性が多いのだが、今にも通じる面白さなので、狂言を見に来られた女性にも身近な演目なので、場内が爆笑と言っていい笑いに包まれていた。


こうして昨年の悔しさを晴らすようにたっぷり狂言を楽しんで、先行発売の夏の納涼狂言祭の前売りも買ってしまったよ。
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閼伽井(あかい)の朱馬
今日の4月21日は弘法大師の命日と言われている。

京都の東寺では、毎月21日には弘法さんと言われるガラクタ市が開かれて有名であるが、4月21日はその中でも特別な行事の行われる日なのである。

東寺の境内でも南西の角にある「灌頂院」(かんじょういん)と言う塔頭があるが、ここは修行によりある程度の水準に達した僧侶に真言密教の継承の儀式(灌頂の儀式)が行われる場所であり、他にも重要な密教儀式を行われたりするので、普段は門を閉ざして非公開とされている。

この灌頂院の門が一般にも開かれるのが1月8日~14日までの「後七日御修法」の時と、4月21日の「正御影供」の時期だけである。

その4月21日には、灌頂院の中にある「閼伽井」(あかい)と言う井戸を蓋うお堂の庇に三枚の絵馬が架けられる。

閼伽井は灌頂院の北門を入って西側に小さなお堂が建っているのがそうで、お堂の中には閼伽井と言う井戸があり、かつては神泉苑とも繋がっていて水を涌かせていたが、新幹線の工事のおりに枯れてしまったそうだ。

現在では儀式の時などは神泉苑から水を汲んでくるとも聞いた事がある。

このお堂の正面に先に書いたように、4月21日にだけ三枚の絵馬が架けられて公開される。

この絵馬は「朱馬」と言い、白い四角い板に赤い色で馬の姿が描かれた物で、かつて弘法大師が毎年一夜にして絵馬を書き上げ、それによって吉凶の占いを行った事に由来するようだ。

現在でも、4月21日に徳のある僧正が灌頂院の締め切った暗闇の中で一枚の朱馬を一気に書き上げるそうで、読経して精神を集中すると弘法大師が降りてきて僧正の手に憑いて描かせるとも言われており、この朱馬の絵馬を見る者の邪気を祓い、幸運を運ぶと言われている。

閼伽井には三枚の朱馬が架けられるが、毎年に描かれるのは一枚で、この三枚の朱馬の絵馬は、三枚のうち右が昨年の物で、左が一昨年の物、真中が今年の物だそうである。

その朱馬の馬の絵の具合で三枚の絵馬を見比べて、馬の顔が長い年は長雨が続くとか、胴が長いと日照りが少ないとか言う具合に、馬の絵でその年の天候や農作物の出来を占うそうである。

昔は東寺の付近にも畑や農家もかなりあり農作や天候の占いも大事だったのだろうし、遠くからも見に来たそうである。

確かに三枚の朱馬の馬を見比べると微妙に違ってたりして、目の具合や足の上げ方や尾の様子などでも占えるそうで、それぞれに吉凶を判断できるのが面白いかも知れない。

昨年の日本は東日本大震災や大雨などの自然災害で農作物にも大きな被害が出て現在も続いているが、今後は何とか回復して豊作になって欲しい物である。

昨年の朱馬と比べて、今年の朱馬は胴が太くて元気そうに見えるのは私の気のせいだろうか。

今年が良い年になる事を切実に願いたい。
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吸血鬼ドラキュラ
ブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」(創元推理文庫・860円)を読了した。

ドラキュラと言えば吸血鬼の代名詞のようになって映画やコミック、ゲームとかでも知らない人もいないくらいに有名であるが、そのほとんどは映画とかからのイメージではないだろうか。

この本は、その源流である原作であり現在の吸血鬼のイメージを決定付けた作品だと言えると思う。

しかし、私も映画は何度も見てるが原作を読むのは今回が始めてで、私と同じように原作を読まれたことはない人もおおいのではないだろうか。

実際に原作を読了すると映画とかでは原作の人物を変えたり削除したり、またストーリーも省略されたり変えられてる所が多くて、映画とは印象が違う事に気づかれると思う。

ドラキュラもベラ・ルゴシやクリストファー・リーのイメージが強いと思うが原作のドラキュラは老人で髭を生やしてたりするのである。

それでも、原作は面白くてホラーと言うよりも冒険小説のような感じで、ワクワクドキドキしながら、かなりのボリュームも楽しめた名作であると思う。
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五色八重散椿
今年も京都の北野白梅町にある「椿寺」に椿の花を見に行ってきたよ。

椿寺と言えば、そのお寺の通称となったように椿の花で有名なのである。

特に、このお寺の椿は「加藤清正」が朝鮮から持ち帰って「豊臣秀吉」に献上したものを、このお寺に献木されたもの。

現在の椿は二代目だそうだが、それでも樹齢が130年くらいの銘木で「五色八重散椿」と呼ばれる椿である。

これは、その名の通り、白・赤・ピンク・絞りなどの色に咲き分け八重の花びらが一片一片散るから、そう呼ばれる椿である。

美しい椿の花びらが散って木の下に積もって行くのは、物悲しさがあるが美しさも感じてしまうね。

このお寺には、椿の他にも「鍬形地蔵」と呼ばれるお地蔵様や忠臣蔵で知られる天野屋利兵衛の墓等があり、民衆の信仰を集めている。
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京都祇園の事件
今日の午後に京都の四条通で起きた事件、あまりに酷いよな。

あそこは私も何度も通ってるし、先日の日曜にも円山公園に行くのに通ったばかりだよ。

道は狭いし、人がいっぱいで徐行するのが当たり前でスピードなんて出す場所じゃないよ。

猛スピードで赤信号無視して歩行者に突っ込んで行って何人もの人を犠牲にし、さらに他の車にぶつかりながら逃走して(犠牲者を巻き込んだまま)電柱にぶつかって運転手も死亡。

これは事故とかではなくて殺人だよな・・・

犯人も志望してるし、犠牲者の方々はどこに怒りを持って行けば良いのだろう。

よく知ってる場所での事件だけに心が重いよ。
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円山公園
今朝も寒いねぇ。

早朝から京都の円山公園に枝垂れ桜を見に行ってきたよ。

まだ花の開花は少ないけれど、それでもきれいに咲いてたよ。

カラスの被害による枝の損傷もずいぶんと回復してきたように思えるけど、横から見ると大きな枝が落ちてて寂しい感じだね。

これから花も増えて見頃を迎えるのだろうね。

円山公園奥の、坂本竜馬と中岡慎太郎像の前の桜もなかなか良くてお気に入りです。

花見の人も多いと思うけれど、カラスも多くてこれ以上桜の木が傷まないように、ゴミの始末はきちんとやってほしいよ。
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阿亀桜
これまで寒さが長引いてきたけれどようやく暖かくなって来て、開花が遅れていた桜も咲き始めてきたね。

そこで、私のお気に入りで毎年見に行っている京都の千本釈迦堂にある「阿亀桜」(おかめさくら)を見に行ってきたよ。

「千本釈迦堂」は、正式には「大報恩寺」と言って、鎌倉初期に建てられたお寺で、応仁の乱で畠山義就が兵を率いて陣を構えたにも関わらず、奇跡的に応仁の乱の戦火から逃れる事が出来て、本堂は京都の洛中でも現存する最古の建物だと言われている。

700年もの時の流れに生き残ったりっぱな本堂である。

さて、このお寺と本堂には「阿亀さん」(おかめさん)の哀しい伝説が伝えられている。

むかし、この本堂を建てる時に「長井飛騨守高次」と言う大工の棟梁が腕前を見込まれて工事を任された。

しかし、高次は柱の一本を間違って短く切ってしまい悩んでしまう。

高次の妻の「阿亀」(おかめ)さんが「このさい、残りの柱も短くして、代わりに枡型を組んでみたら」とアドバイスして、高次は妻の言うようにしてみるとバランスが取れてうまく解決できた。

しかし、阿亀さんは、夫の失敗を妻の助言で救われたとあっては夫の恥になると思い、上棟式を待たずに自らの命を絶って秘密を守ったと言う。

高次は棟梁としての面目は保ったが、大切な妻を失ってしまう。

亡き妻の冥福を祈って、高次は「阿亀塚」を建てたと言われ、今でも「阿亀さん」の像とともに多くの人に親しまれている。

私の個人的には、なぜ妻の阿亀さんが死ななければいけないのか納得できないし疑問にも思う、妻が自刃してその得を称えるよりも、夫をフォローして夫婦が協力したという方がよほど素晴らしいと思うのだが、昔と今とでは倫理観も違うのだろうが、妻が夫の犠牲になるのを美学にするのはどうも後味が悪い気がする。

私が夫なら自分の名声とかより妻の方がよほど大事だと思うし、なぜ死んだと怒りと哀しみに包まれると思う。

阿亀さん(おかめさん)は、また「お多福さん」(おたふくさん)としても知られていて、京都では「おたやん」と呼び親しまれていて、穏やかでふくよかな笑顔は見ているものを癒すような優しさを感じてしまう。

また、高次がお堂の棟にに阿亀さんの面を取り付けて偲んだと言われる事から、京都の町屋とかでは家を建てる時に屋根裏に阿亀さんの「おたやん」の面の付いた幣串を置くと「おたやん」が家を守ってくれるとされる縁起物でもある。

そういう関係でお寺のお堂にはいろいろなお多福やおかめさんが展示されてもいるし、お寺の受付でもお面や人形が売られている。

そして境内には、「阿亀桜」と言うりっぱな桜の木があり、毎年美しい花を咲かせておかめ塚にまさしく花を添えている。

見事な枝垂桜の大木で、一つ一つの花は小さいが、それがいっぱいに咲いて、上から下に枝が下がってる様子は、まるで桜が降るような感じで、私の大好きな桜である。

「わたしゃ お多福 御室の桜 ハナが低くても 人が好く」と御室桜を歌った戯れ歌があるが、この歌のように阿亀桜も多くの人の目を楽しませて好かれている桜である。

なお節分には、おかめ節分と呼ばれる鬼追いの儀式が行われ、暴れる鬼を阿亀さんが笑顔で追い返すと言う独特の物で人気である。

哀しい伝説が信じられないように、阿亀さんの像は今日も穏やかな笑顔で来る人を迎えている。
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さよなら京都
ノンノンと言う女性デュオが歌ってた「さよなら京都」と言う歌。

この歌も昔にヒットしてよく聞いてたので耳に残って懐かしいよ。

京都の女性が遠距離恋愛で彼のところへ行きたいけど、京都を離れられない切ない気持ちがこもってる良い歌だね。


昔のフォークソングってやはり懐かしいのもあるけどしみじみして好きな歌が多いよ。



「さよなら京都」

作詞:岡田冨美子 作曲:たきのえいじ



今度はいつ頃 あえますか

あなたを見上げる 河原町

ああ さよなら京都よと

あなたの汽車に乗りたい

母のかたみの櫛に ゆるしてと言って

ああ さよなら京都よと

あなたについていかせて

愛がふくらみすぎる はなれていると



ひとつでもとまって ほしいのに

ゆっくりお寺を まわりたい

ああ 元気で京都よと

あなたに言わせたくない

そでのボタンを握る 指がはなれない


ああ 元気で京都よと

また私を泣かせるの

愛がふくらみすぎる はなれていると 


ああ さよなら京都よと

あなたについていかせて

愛がふくらみすぎる はなれていると
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ビブリア古書堂の事件手帳
三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帳」(メディアワークス文庫・590円)を読んだ。

北鎌倉の高校に通う五浦大輔は、いつもの通学路にあるビブリア古書堂と言う古書店を通りかかった時に店の店員らしく美しい少女に一目惚れして淡い恋心をいだく。

その後、数年して大学を卒業して就職先を探していた大輔は、亡くなった祖母の遺品の「漱石全集・新書版」の「第八巻 それから」の中に不思議な書き込みを見つける。

しかも、この本はビブリア古書堂で買ったものらしい。

そこで、大輔はこの本の価値を知るためにビブリア古書堂に本を持って行くが、店主はケガをして入院中であり、本を持って病院に向かうことになると、その店主はいつか一目惚れした美しい女性篠川栞子であった。

栞子は人見知りで人とはあまり話が苦手であるが、本に関する知識は凄く深く本に関してなら饒舌に話せる女性で、大輔が持ってきた本の書き込みに関する謎を解いてしまう。

この事が縁になり、大輔は入院中の栞子を助けるためにビブリア古書堂でアルバイトする事になるが、お店ではいろいろなお客が本に纏わる出来事を穂混んできて、それを栞子が本の知識と推理力で解いて行くのだった。


美しい本好きの美少女が探偵役で本に関する出来事を解いて行き、主人公の大輔はワトソン役となり、本に纏わる秘密や人間関係などを探っていく物語で、そこにいろいろな人間模様や大輔の栞子に対する恋心が絡んで行き、なかなか面白い本だったよ。

2012年度の本屋大賞ノミネート作で、本の雑誌が選ぶ2011年度文庫ベストテン1位の本だそうで良い評価も得ている作品らしい。
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