ビブリア古書堂の事件手帳
三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帳」(メディアワークス文庫・590円)を読んだ。

北鎌倉の高校に通う五浦大輔は、いつもの通学路にあるビブリア古書堂と言う古書店を通りかかった時に店の店員らしく美しい少女に一目惚れして淡い恋心をいだく。

その後、数年して大学を卒業して就職先を探していた大輔は、亡くなった祖母の遺品の「漱石全集・新書版」の「第八巻 それから」の中に不思議な書き込みを見つける。

しかも、この本はビブリア古書堂で買ったものらしい。

そこで、大輔はこの本の価値を知るためにビブリア古書堂に本を持って行くが、店主はケガをして入院中であり、本を持って病院に向かうことになると、その店主はいつか一目惚れした美しい女性篠川栞子であった。

栞子は人見知りで人とはあまり話が苦手であるが、本に関する知識は凄く深く本に関してなら饒舌に話せる女性で、大輔が持ってきた本の書き込みに関する謎を解いてしまう。

この事が縁になり、大輔は入院中の栞子を助けるためにビブリア古書堂でアルバイトする事になるが、お店ではいろいろなお客が本に纏わる出来事を穂混んできて、それを栞子が本の知識と推理力で解いて行くのだった。


美しい本好きの美少女が探偵役で本に関する出来事を解いて行き、主人公の大輔はワトソン役となり、本に纏わる秘密や人間関係などを探っていく物語で、そこにいろいろな人間模様や大輔の栞子に対する恋心が絡んで行き、なかなか面白い本だったよ。

2012年度の本屋大賞ノミネート作で、本の雑誌が選ぶ2011年度文庫ベストテン1位の本だそうで良い評価も得ている作品らしい。