加門七海さん
加門七海さんと言えば霊とかが「見える」作家の方として有名で、自らの体験を元にしたホラー系の作品やファンタジー系の作品、それに神社仏閣などの作品で知られている女性である。

私も好きな作家さんで、割りと読むことが多い。

実体験を綴った「怪談徒然草」とか、自らの体験を元にした「祝山」とか凄く怖い本であるが、私はお寺や神社について書かれた「うわさの神仏」シリーズが大好きである。

そして、ここの所はその加門七海さんの心霊系の対談集の本を二冊続けて読んでいた。

一冊目は「うわさの人物 神霊と生きる人々」(集英社・1680円)で、加門さんが本物の霊能者だと思う人物に神霊について対談している本である。

超能力者や透視能力者、修験道関係の方や神社の神職の方、沖縄のユタの方や霊能力を持つと思われる方などと対談されているのであるが、軽薄な怪奇談ではなくて、神や霊についてそれぞれの立場や思いをかなり深く語っておられて、私も読んでいて目からウロコが落ちる思いの話も多かった。

また、自分は霊能力とか無いと言っておられる方が多いのも興味深いね。

なかなか深い内容の対談が多かったと思う。

もう一冊は「心霊づきあい 11人の作法」(メディアファクトリー幽ブックス・1300円)で、こちらは怪談専門誌の「幽」に連載されていた対談に新しく書き下ろした内容を加えて、加筆修正してまとめられた本である。

「新倉イワオ」 「CLAMP」 「立原透耶」 「飯田譲治」 「工藤美代子」 「平山あや」 「ザ・グレート・サスケ」 「竹内海南江」 「大森亮尚」 「松谷みよ子」 「稲川淳二」など、こちらは有名な方が多くて、それぞれの心霊との係わり方や思いなどを語られている。

私は見えることはないが、割と感じる方なので見えないけれども雰囲気を感じてしまって、怖くてどうしようもなくなることも多い、しかもすごい怖がりなので心霊スポットとか近づきたくないのに、本とか映画とかはホラー系は好きと言う困った人間だ。

今回の本を読んでいると、それぞれに言われている事とか思われていることが違っていたり共通していたりするのが興味深いが、いろいろと勉強になった本でもあった。

でも、本にするのに割愛された部分が多いみたいだし、もっとノーカットでいろいろと読みたいなって思ってしまう本であった。