謎の鬼面
京都の「今宮神社」の側には大徳寺と言うお寺がある。

一つのお寺ではなくて敷地内に多くの塔頭がある大きな寺院である。

今宮神社の参道となる今宮門前通りには、大徳寺の塔頭である「高桐院」の塀が続いているのだが、この塀がかなり変わっている。

塀には、波や直線のような模様が描かれていて、他にも河原のような文様もある。

その中に、まるで般若のような怖ろしげな顔が埋め込まれている。

塀の中は墓地であるが、外側は普通の道路で、道路を隔ててるのは紫野高校である。

まるで通りの人を睨みつけるように埋められた般若の顔は目の部分が開いて、大きく口が広げられている。

どういう意味で作られたものなのか興味深深である。

墓地に関係あるのか、それとも鬼瓦のような意味なのか・・・しかし、夜中に通って鬼の顔を見たら怖いだろうなぁ。

他にも大黒の像が埋め込まれてたり、「水」の文字が使われた文様があったり、どういう意図があるのかと考えてしまう。

ちなみに、高桐院は細川家の菩提寺として有名で、紅葉の名所でもある。

敷地には細川家代々の墓があり、細川忠興と妻で明智光秀の娘でもある細川ガラシャの墓もある。

また非公開ではあるが出雲阿国の墓もあるそうだ。

よく見ると、もともとあった塀を塗りこめたようにも見えるし、どういう意味か考えてしまう不思議な塀である。