大田沢のカキツバタ
今日はすごく良いお天気で気持ち良いね。

今年もカキツバタが咲く時期になり、私も毎年恒例の京都の上賀茂にある「大田神社」にカキツバタを見に行って来た。

上賀茂神社から大田神社へと向かう道には明神川と言う小川が流れており、その小川沿いに土塀をめぐらした「社家」と呼ばれる家が続いている。

この社家は上賀茂神社の神官の家だとも言われており、京都の名産のお漬物であるスグキは、元はこの社家で栽培されていた特産品であったと言う。

ちなみに、この付近は上賀茂社家伝統的建造物郡保存地区に指定されてもいるのだ。

また、あの北大路魯山人はこの付近の生まれだそうで大田神社の近くには、北大路魯山人生誕地の石碑も作られている。

さて、大田神社の前にある大田沢のカキツバタ群生地は古代から続くカキツバタの群生地であり、国の特別天然記念物にも指定されているのである。

昔から大田神社のカキツバタは有名であり、藤原俊成も和歌で詠んでいる。

~神山(こうやま)や 大田の沢の かきつばた ふかきたのみは 色にみゆらむ~

今日も早朝から多くのカメラを持った人がカキツバタの写真を撮りに訪れていた。

私も、ここのカキツバタが大好きで、毎年訪れるのを楽しみにしているのだ。

今日は少し花が少ないようにも感じるが、それでも沢の一面に開花したカキツバタは、まるで紫の絨毯を敷いたようで艶やかな中に高貴な美しさを感じてしまう。

今年はいろいろな事があって気持ちも沈みがちになってしまうけれど、このカキツバタを見てると心が落ち着く気がするよ。

太古より続いている自然をいつまでも残していくことは苦労も多いだろうけれど、何とか残して行くことも未来への責任だと思うよ。