得浄明院
今日は、京都の東山の青蓮院の近くにある非公開寺院の「得浄明院」の特別拝観へ行って来ました。

得浄明院は尼門跡寺院で、伏見宮家の王女で六歳で得度され、信州善光寺大本願第百十七世となられた誓円尼公が関西の人々にも信州善光寺の代わりにお参りできるようにと、京都に善光寺と同じ堂宇を創建されたものだそうです。

信州の善光寺と比べて規模は小さいながらも同型の建物で、善光寺如来の分身を本尊としてあるそうです。

また、本堂下には暗闇の中をお参りする戒壇廻りも作られてお参りできるようになっています。

しかし、この得浄明院は、普段は非公開の寺院で、毎年GW付近の「一初」の花が咲く頃にだけ特別拝観できるようになっています。

一初は、アヤメ科の花でアヤメ類のなかで一番早く咲き始める事から一初と名付けられたそうです。

乾燥した土地にも咲くのが特徴で、昔はかやぶき屋根の上に植えられたりして火災や台風などから家を守る厄除けとされていたようです。

ほんらいは紫と白の花があるそうですが、今年は暑さで早く咲いたために白い花は終わってしまい、紫の花だけになってしまったそうです。

尼門跡寺院らしく、派手さはないですが落ち着いた凛とした清らかさを感じる上品な雰囲気のお寺でした。

次は一年後しか拝観できないですが、こういう静かな寺院は一般公開して騒々しくなるよりも、花の時期だけ静かにお参りするのが良いですね。