マギの聖骨
ジェームズ・ロリンズの「マギの聖骨」を読了した。

このマギとは、聖書に出てくるイエス・キリストの誕生を予見し祝福のために訪れた「東方から来た3博士」の事で、このマギがマジックやマジシャンの語源になったそうである。

そのマギの物と伝えられる骨が祀られているのがドイツのケルン大聖堂である。


今しも、ケルン大聖堂ではマギを奉るミサが行われ多くの信者が集まっていた。

そこへ、修道服姿の一団が現れて謎の装置を起動させるとミサの聖餅を口にした全員が一瞬で死亡し、残された人々も告解室に隠れた一人を除いて射殺され、マギの聖骨は奪われてしまう。

ローマ法王庁考古学研究所のヴィゴーは、姪でイタリア国防省警察官のレイチェルと供に調査を始めるが、レイチェルはバチカンナンバーの車に襲われ、ヴィゴーはバチカンの古文書を調べ始めた時に爆破される危機に陥ってしまう。

一方、アメリカ政府はバチカンからの協力要請を受けて、科学者の知識を持ちながら一流の殺人技も身に付けた者で構成された秘密特殊部隊のΣフォースから、隊長のグレイとモンクとキャットの3名を派遣した。

こうして、謎のドラゴンコートと言う組織とΣフォースとの古代の知識や秘宝を巡る攻防が開始された。


本の宣伝にもあるよう、まさにインディジョーンズとダビンチコードを合わせたような謎解きとアクションの面白い作品である。

敵の組織が古代の知識や遺跡、それにケルン大聖堂やバチカンのシスティーナ礼拝堂など平気で破壊していくのは、信者じゃなくてもやめてーと叫びたくなってしまう。

バチカンに潜む裏切り者や敵の強さにハラハラドキドキしながら、楽しめる作品であった。

ちなみに、Σフォースシリーズとして刊行されてるそうで、これが一作目だそうである。