偽説・大文字
これは、あくまで私の妄想による偽説であり、根拠の無いこじつけですから、信用なさらないようにお読み下さい。

もうすぐ、8月16日は京都では大文字として知られる五山の送り火が行われる。

全国的にも有名な行事であるが、謎も多くはっきりしない部分も多いのである。

京都の街を取り囲むように「大」「妙法」「船」「大」「鳥居」の字が薪を並べて点火される物で、送り火の名前のようにお盆に戻ってこられた御先祖の精霊をお送りする宗教的な行事である。

現在は、これら五つの文字が点火されるが、その由来も諸説ありはっきりしないが、過去には他の文字や記号が点火されてたと言う。

まず、大きな謎が「大」の字の意味とどうしてなのかである。

弘法大師が阿弥陀仏の光を見て、それを写したのが大であるとか、江戸時代の能書家である「近衛信尹」が書いた文字を写した物であるとか言われている。

「妙法」の字は、もともとは「妙」の一字だけだったのが、後年に「法」の字が加えられたそうで蓮華経の意味とも言われ、日蓮宗との関わりが感じられる。

「船」は文字でなく形であるが、慈覚大師が唐留学の帰路に暴風雨にあったが、南無阿弥陀仏を唱えて無事帰国できたことから、その船を型どったものだと言われている。

左の「大」の字も後年に加えられたものだそうで、以前に横に一字を加えて「天」であったとも伝えられている。

最後の鳥居の形は、愛宕神社の鳥居元の地域なので、愛宕神社の鳥居を表したものと考えられる。


こういう風にいろいろと説が唱えられているが、これも諸説の一つでありその起源や意味や目的もハッキリしない物も多いのである。

その中で、これらを並べて考えると他のが仏教的な意味や起源であるのに、鳥居は神社の代表的な印であり、この中で異質な物を感じてしまう。

どうして鳥居だけ神道のものが使われるのか不思議である。

そして、一番疑問に思うのが「大」の字である。

どうして大なのか、どういう意味があるのか疑問に思う人も多いと思うが、、新しい視点で五山の送り火を見つめなおしてみると、そこに別の意味があらわれてくる事に気がついた。

京の街、いわゆる平安京は風水を元に玄武・青竜・朱雀・白虎の四神を模して作られたと言われている。

他にも、鬼門に魔除けが配してあるとか、東西南北に岩倉を持ち法華経を埋めてあるとかいろいろな呪術的な守護が施されていると言われている。

この五山の送り火も、精霊の送り火という仏教的な意味の裏に、呪術的な結界の意味が隠されているのではないだろうか。

そういう意味で見たときに「大」の字が実は別の意味が隠されている事に気がついた。

「大」の字が魔除けの印として有名な五芒星、ペンタグラムの形に似ているとは思わないだろうか?

五芒星は☆に似た形で晴明紋とも言われ、外国でもペンタグラムと呼ばれる強力な魔除けの印である。

大が五芒星を意味する物だとすると、五山の送り火では左右に二つの五芒星の魔除けがされる事になる。

そういう意味で見ると鳥居の形も神社の鳥居で結界を意味するのかも知れない。

次に船形であるが、これも仏教的な意味ではなく空舟ではないだろうか。

むかし、何か悪い物があると人々は船に乗せて川に流す事で片付けてきたのである。

風邪が流行ると風邪の神を川に流したり、あの妖怪の鵺も退治されて川に流されて大阪に流れ着いたという伝説もあるくらいである。

現在でも、お盆などで灯篭や供物を川に流す風習が残されているくらいである。

船などで川に流して物を送る、そういう意味が篭められているように感じてしまう。

最後の妙法は法華経との関わりが深く、法華経にある護身の九字を切る呪法の意味があるのではないかと推察される(これはさすがに苦しいこじつけだな)。

九字の呪法とは、臨・兵・闘・者・・・と続く有名な呪法で、縦横に線を切ることで簡素化された形も広く知られているので祈願や呪法で使われる事も多い。


このように考えていくと、五山の送り火には隠された呪法や結界が施されているように見えてこないだろうか。

以上、五山の送り火に関する無理やりこじつけの偽説でした・・・消化不良だな。