邪馬台
北森鴻さんの未完の遺作となった蓮杖那智シリーズ「邪馬台」を読了した。

異端の民俗学者の蓮杖那智の活躍シリーズで大好きだったが、北森さんが亡くなられて未完となっていたのを、婚約者であるという浅野理沙子さんが続きを書かれた物で、やはり浅野さんが書かれた部分になると感じが微妙に違うのが気になってしまい残念ではある。

蓮杖那智の下へ、明治時代に消失した村が残した阿久仁村遺聞と言う書の謎を巡り、邪馬台国や卑弥呼、出雲神話、そして記紀の謎にまで迫る作品で、目から鱗が落ちる解釈でなかなか面白く興味深い作品であった。

ミステリファンはもちろん、歴史ファンや考古学ファンや民俗学ファンにもお勧めの作品である。

ただ、北野鴻さんが亡くなられているのでファンとして、もう作品が読めないのが悔しくも残念である。