史上最強の内閣
室積光さんの「史上最強の内閣」を読んだよ。

これは政治をネタにしたパロディ小説で皮肉も効いててなかなかに面白い。


北朝鮮が日本に向けた核弾道ミサイルの発射準備をはじめた事により現状でお手上げとなった自由民権党の浅尾総理(名前がパロディであの人ですな)は、国家的な有事を前に京都に隠されていた本物の内閣に政権を譲る事を発表した。

京都からやってきた本物の内閣の顔ぶれは

内閣総理大臣・二条友麿(京都出身、藤原北家の末裔)

内閣官房長官・松平杜方(会津出身、幕末の会津と言えば・・・)

総務大臣・高杉松五郎(山口出身、高杉晋作+吉田松陰+桂小五郎?)

法務大臣・島崎楼村(長野出身、名前でわかりますな)

外務大臣・坂本万次郎(高知出身、こちらも名前であの人とあの人ですな)

財務大臣・浪花秀吉(大阪出身、名前からあの人ですけど大阪人のイメージやね)

文部科学大臣・新門辰郎(東京出身、江戸の方ですな)

厚生労働大臣・具志堅洋子(沖縄出身)

農林水産大臣・米内成美(岩手出身、海軍のあの方ですね)

経済産業大臣・近江明人(滋賀出身、近江商人のイメージ)

国土交通大臣・紀伊国屋百恵(和歌山出身)

環境大臣・松前熊蔵(北海道出身、アウトドア派)

防衛大臣・山本軍治(広島出身、名前から五十六さんかと思えば広島で仁義なき戦いのイメージかな)

国家公安委員長・西郷利明(鹿児島出身、鹿児島で西郷と言えば)

内閣情報調査室長・服部万蔵(三重出身、服部の名前でスパイですな)


こういう個性的と言うか適材と言うか面白い顔ぶれで、国難に当たっていくお話で政治や国際情勢、国内問題などをパロディにして割りと言いたい事や思っている事を書いている痛快な小説である。

特に防衛大臣の山本さんのキャラが良い味だしてるし、他のキャラも面白いね。

本当に、こういう適材の人が政権を担当したらって思ってしまったり・・・


難しい内容や深刻でなく面白く痛快な内容で、思ってることを言ってくれたりして楽しく読める小説でお勧めです。