轉法輪寺
京都の御室、仁和寺の北東付近にある轉法輪寺の特別拝観へ行ってきました。

轉法輪寺は、知恩院系の浄土宗のお寺で、普段は非公開ですが法要などの時は参列する事も出来て、時々は特別拝観とかで拝観することが出来ます。

今回は、浄土宗寺院の特別公開で今月末まで拝観することが出来ます。

私は今年の2月の涅槃図の特別公開の時に拝観させていただいて、その時はすごく人が多くて混雑してたので、今回はゆっくり拝観したいと思って平日の朝を選んで行ってきました。

少し早めに行くと私一人だけで、お寺の方が気を使って早めに開けていただいて、ゆっくり拝観出来ました。


御室大仏と呼ばれる御本尊の大仏阿弥陀如来坐像は、坐像でありながら7.5メートルの大きさで金色に輝いて存在感のある大仏様です。

御朱印をお願いしてた御住職が来られて、せっかくだからと私一人と木魚を叩いてお念仏のお供をさせていただきました。

御住職と二人きりは誤魔化しがきかないので少し辛いですね。

私が着いた席に置いてあった木魚がなんと髑髏の形の木魚で驚きました。

木魚で髑髏の形になんか作るのでしょうか?

偶然でそこに座ってしまう私も運が良いのかどうか、伺うと大変珍しい木魚だそうです。

お念仏を唱えながら髑髏の木魚を叩くのも何か伝奇物語みたいで、少しうれしかったです。


そこから、いろいろとお話を伺って、お寺に伝わる裸形阿弥陀如来立像の事とか説明していただきました。

なぜ、阿弥陀如来が裸形なのかは天智天皇に所縁のお話でした。

女帝の皇極天皇が天智天皇を身籠られた時に占いでは女の子の気が出てたそうです。

しかし、世継ぎの男子が欲しいと願われていた時に夢の中に裸形の阿弥陀如来が表れて、案じなくても男子を授けると言われ、その通りに世継ぎの男子が生まれ(後の天智天皇)、その折の裸形の阿弥陀如来を仏像にされたのが、このお寺の裸形阿弥陀如来立像でお寺で一番歴史のある仏像だそうです。

お話では、京都に文化庁が移転の話があり、文化財の再調査で、この裸形阿弥陀如来立像も調査対象となっていて、重要文化財や国宝に指定される可能性があり、そうなると今のように間近で見ることは出来なくなるかも知れないそうです。


御住職と二人きりでいろいろとお話を伺えたり、髑髏の木魚を叩けたり、いろいろと貴重な体験を出来た拝観でした。

まだ、今月末まで拝観出来ますから、仁和寺や竜安寺に行かれたら、立ち寄って拝観されて見てはいかがでしょうか。