生命とは何か?その5
生命を作る最先端研究として、地球上には存在しない”仮想生物”で生命のルールを探ることによって、コンピューター上の生命を取り上げます。
地球上の生物に共通特徴が地球の生物以外にも通用する”普遍的な”生物の特徴であるかどうかはわからないが、コンピューター上につくられた生命体である「人工生命(Artificial Life)」によってその特徴を見つけることができるかもしれない。
人工生命は、増殖(自分自身のプログラムをコピー)したり、突然変異(不規則にプログラムを変更)したりする特徴をを持っており、コンピューター上で実際の生物のような振る舞いをする。
人工生命はコンピューター上の仮想空間で、現実世界で過去に起きた進化を再現するのではなく、新たな進化を起こすことで、進化の仕組みを探ります。
進化の過程そのものには普遍的なルールがあるのではと名古屋大学の有田隆也教授は考えている。
そんなルールが見つかれば、地球上の生物が今後どのように進化していくのかや、火星などの環境で生物がどのように進化するのかを推測できるようになるかもしれない。
人工生命のプログラムを使った研究は、ヒトにおける言語の発生や文化の伝達など、物的証拠が残らない現象を調べるときにも威力を発揮する。ヒトという生物の独自性を探るためには、言語や文化、心、協調性といった現象がいかに進化してきたかのかを探ることが重要だと有田教授は語る。
また、人工生命の研究で分かったことは、ロボットや人工知能などにも応用できる。
生命の未来として、1個の細胞から、臓器や個体全体が復元できる技術が登場すると考えられ、生命科学やロボット工学の発展は、人間を超える知性を備え、人間と見分けがつかないような高性能なロボットを誕生させるかもしれない。
「生命とは何か」という問いかけは、今後も古くて新しいなぞとして、科学者たちの取り組むテーマであり続けるだろう。
次には、各研究者たちの生命観を取り上げる。乞うご期待。更には、宇宙観とつながる人間原理についても取り上げていきます。ご期待のほどを。

編集 えんさん : コンピューターの性能は重要になってくるでしょうね。命とは生命力ですから、何か精神的なものと解せるのでしょうか?敬虔な気持ちで、命とその解明に立ち向かう哲学や物理学に対していかねばということですね。いいポイントを教わりました。ありがとうです。
編集 テラマチ : まさに生命とは一体なんなのか? この謎に迫る問題でもありますね スーパーコンピュターの性能が 更に飛躍的にアップすれば バーチャル生命の誕生で いろいろとシュミレーション出来るようになるかもしれませんね ただ 生命の定義に「命有るもの」を加えなければなりません 哲学や物理学の更なる発展と 命に対して 敬虔な気持ちで向き合う必要があるでしょうね