量子論 序論
量子論は現代社会を支え、自然界の根源に迫る大理論です。
量子とは「小さな塊といった意味の言葉で、量子論は、簡単に言えば、「原子や電子といったミクロな世界の法則についての理論」だと言えます。
その守備範囲は、量子化学、量子生物学と化学、生物学と及びます。
その重要キーワードは「不連続」、理解のカギは、「波と粒子の二面性」です。
電子や光子は、粒子のような性質を持ちながら、波のような性質を持つものです。
量子論の摩訶不思議さとして、波の収縮があります。
観測前に広がっている電子の波は観測直後には、1か所に集まった波、つまり粒子のように見えるというものです。
電子の波を数学的にあらわしたものは、「波動関数」と呼ばれていて、この関数が原子の中などで、どのような形をとるかを導くための量子論の基礎方程式を「シュレーディンガー方程式」といい、これを解いて、電子の軌道などを求めることができます。
もう一つの摩訶不思議さとして、不確定性原理があります。
観測前は位置だけでなく、運動状態を表す運動量(質量×速度)も揺らいでいます。
この二つの関係は電子の位置の揺らぎを小さくするほど、運動状態の揺らぎは大きくなるというものです。

更に量子論の応用とその未来については序論その2でお伝えします。