最新宇宙論入門 その2
宇宙の始まりが点のように小さいものだとしたら、エネルギーが無限大になり、私たちの知っている物理法則が通用しなくなります。
この無限大になってしまう点のことを、専門用語で特異点といいます。
素粒子は点ではなく、とても小さなひもでできていると考えると特異点が出てきません。
このような発想から生まれたのが超ひも理論ですが、これはまだ未完成です。

特異点の解消ということでは、ホーキングの理論が有名で、宇宙に広がる時間や空間には境界や端がないのではという話になるものです。
境界や端がないということは特異点もなくなってしまうのです。
ホーキング博士は実数の時間軸の前に、私たちの感じることのできない虚数の時間軸があると考えました。

ホーキング博士の考えか超ひも理論が正しいのか、今の時点ではよくわからないのが実情です。

さらに超弦理論をもとに別の宇宙誕生のモデルとしては、「ブレーンワールド」が登場するものがあります。
ブレーンワールドでは、私たちの宇宙は高次元空間に浮かぶ“膜“のようなもので、二つの膜が衝突してビッグバンが起きたと考えられる。
観測によって正しさが検証されうるものもあり、これから先が期待されている。