情報学12のアプローチ 空間学から(1)


情報学という<かたち>はない。情報というもの、あるいは情報を切り口にした様々な研究アプローチがあるだけだ。ここで 12の研究者の12の仕方から情報への迫り方を学ぼう。

空間学から 地理空間を超越する通信ネットワークの革命

月尾嘉男さんの取り組んでいる分野

情報を対象とする工学分野を大別すると 情報処理と情報通信になる。
両者は完全に相反する技術であるが、最近の情報革命といわれる技術革新は、この両者が一体となることによって出現した。
すなわち、コンピュータが通信ネットワークに接続されて利用されるようになった。社会の一部の現象ではない。
この情報処理装置と情報通信設備が一体となった状態はサイバースペース、すなわち情報空間と命名され、我々のこれまでの生活や仕事の舞台であったジオグラフィカルスペース、すなわち地理空間に匹敵する規模になりつつある。しかも、情報空間は地理空間とは本質から相違する性質を持つ。
著者の関心の対象は、この規模に出現した情報空間が現代社会にどのような影響をもたらすかという課題だそうです。
もたらす影響を三つあげていますが次回に回します。
続く。