茶髪
今日病院へ検査の結果を聞きに行った。順番を待つ間、いろいろな人が通る。

ヘルパーさんの押す車椅子で来る人。杖をついてかろうじて歩いている人。日本の足で自分で何不自由なく歩ける自分は幸せだと思った。

その中に、茶髪の青年が手を引いている老女。彼の祖母ちゃんだろう。ゆっくり足元を見ながら彼女の歩調に合わせて、そろりそろりと歩く姿は愛情に満ちていた。

人は概観では決められないと思った。大好きな祖母ちゃんが病んだ。両親はいないのかもしれない。

癌で亡くなった祖母を退院の時に背負って泣いた自分を思い出していた。