夜、就寝近くに
ランドセルをもって孫娘がやってきた。今夜も泊まりたい。

明日は金曜日のお泊り日である。どうしたのと聞くと、ママとパパと両方と喧嘩したという。

ママは好きにしなさい。パパは行っては駄目と言うらしい。

それだけでは意味不明。宿題をしていないことからママの文句。

弟が付いて回って、勉強の時間が無い。夕方はピアノ教室。

月謝を払って教室へ通えば良いと単純に思っている。

教室の前に「練習をしないから止めさせようと思う」と娘。好きになるように環境を作る。

娘がついて行かないときに三度ほど私が同行した。

教え方の上手な先生だから、教室では上手くできるのである。

それで十分と思うのだが、強制すると逆に嫌気がさす。先生にも、言われたようだ。

止めるのはストップしたようだが、分かっていない。

孫娘と話をして、経緯はわかったから、宿題を済ませたら、デザートを食べて帰すことにした。

最近のテストの結果もやや下り坂。やる気がなくなっている。叱ってばかりいると勉強も嫌いになる。

二階の子供部屋を親が寝室に使っているから、勉強は居間で、テーブルの上は、散々たる状態で勉強する場がない。

仕方なく座って絨毯の上で書き物をする。勉強しなさいというなら、出来る環境を作るべきだ。

弟が飛び回り、テレビが点けたまま。手術後の大事を取ってか、横になっているママ。

今夜も母屋に来たくなるのは当然だ。今日の宿題はパパへの手紙。

父の日近いからだろう。その返事を少し父親が書くところがある。

それをパパに渡し、書くように、もう一つの宿題はこちらですることを伝える。

私は教えることはプロであるから、やる気を出させるなどは朝飯前である。

甘やかすからとやきもち気分でだけ判断する両親である。

名古屋時代は小学生から、大学生まで教えていた。その成果たるや、名高い存在だったのを娘も婿も知らないか、分かろうとしない。

子供をとられると思うらしい。最近のテストの結果を全部見た。彼女の欠点も見つけた。

嫌いになりつつある勉強だからみが入っていない。

もう少し親と話して、私が関ることを始めようと今夜思った。

納得させて、宿題を済ませ、家内にデザートを用意させて、それが食べ終わり次第帰した。

今夜の食事を聞いたら、白いご飯に、卵焼。これが成長盛りの子供の食事である。

戦時中を思い出す。作るのが嫌いなのか。婿は台所で食器を洗っている。

娘は居間で横になっている。我慢して帰る。孫娘と弟が哀れになった。