逞しくなりつつある孫娘
通学を共にする女の子が、男の子に泣かされたという。

迎えに出た私が目にしたのは、その子を叱って追いかけているわが孫である。

いじめられる心配はないが、逆に、いじめに回るのも怖いから、注意しなければ。

尤も、女の子の友人も多く、人と仲良くすることの上手なのは、岡崎へ3年通った間、彼女をよく連れて行った。

商店の並ぶ一等地だから、多くの人と接することが出来た。仕事柄、高度な人たちとの接触で年齢以上の感覚が身についたのかもしれない。

先日、裏の親しいご近所さんが、自分の庭の琵琶の実を持ってきてくださった。

お礼に家内のてずくりのブローチを差し上げる話を耳にするや、階下へ降りて、自分の制作した何点かをも見せて選んでもらっている。

地味な家内製と孫製の二個を選んで帰られた。自分の作品が選ばれたことが嬉しいのである。

「叔母ちゃん。ご馳走様」と挨拶も立派である。われわれと話すときに、最近、雑な投げ捨てた会話が出ることがある。

はて、と考えると娘のアクセントに似ている。これは今のうちに芽を摘まねばと思った。

母親を矯正しないといけないのだ。容易に直るかは問題ではある。

娘は対外的には、おとなしい、優しい印象を外からはもたれる。私の言う猫かぶりである。

中ではどうにも聞いていられない会話である。婿がおとなしいことも、原因だが、夫を立てることなど考えもしないこの世代である。