どんくさい子
孫娘とゆっくり会話するのは登下校と塾、習い事の往復である。
同じ学年で隣は必ず習字の道具を持ってゆく日があるのに、孫のクラスは滅多にない。

どうしてだろうと聞くと「五時間目は自習のようなもので、ドンクさいこがいて、その子たちに遅れている補習をしているの」という。

先生も大変だが、「そうか。その先生は良い先生だね」「落ちこぼれないようにしてあげているんだ」と言う。

何時の時代も一人や二人、そんな子がいて、黙ってその子を見ていたのが我々だった。

最近は、そんな子を皆でいじめる。孫のクラスには其れがないのは、先生がその子を懸命に引き上げようとしているからだ。

何の抵抗も感じないで、仕方ないと同情している。今時、嬉しいことである。

「本当は気の毒なんだね」そのこのDNAに関係するんだと言うと「DNAてなーに」と聞く。「DNAとは遺伝子。そういっても分からないな」「お父さんとお母さんが頭の良い子は得だと言うことかな」「と言うこと」と難しい説明に、戸惑った。

そのDNAの素の両親は、子供たちを置いて、夜9時過ぎから買い物である。100円ショップに用事という。

テーブルを見ると、自宅で夕食で感心するが、一人一皿の夕食だった。スパゲッテか一品料理である。

野菜の大好きな子供たちにどうしても食べさせることを面倒がる。自分が嫌いであるからか。

帰宅後10時を過ぎて風呂へ入れている。子供の起きている時間帯ではないが、注意しても聞こうとしないから困ったものである。

夜中まで開いている店があるからだと他人を攻める気になるのである。

給料がいてるとじっとしていられない。買い物を必要からするのではなく、買いたいから出かけるのである。

我が家に習って、コタツを買った。お陰で兄弟仲良く、コタツでテレビを見ている。

彼らも買い物について行くとは言わなくなった。