明日の搬入を前に
何時もながらすることの多いこと。家内までが次々と心配する。

これで何十年も繰り返しているのだから、左程気にはならない。

だから長続きするのだが、評論家のH先生が全国から優秀な作家を招待してくださった。

一段とグレードアップである。明後日の審査は大変だ。

東京時代の審査を思い出す。アルバイト学生さんに運ばせて、右左と入落を振り分ける。

薄情なようだが、迷わず、第一印象で決めるのが正確で、後になっても後悔がない。

際立ったものを賞候補にと、別な場所に。戦争である。

最終審査は数人の審査員で投票用紙に記名で書き込む。

贔屓をして、自分の弟子に偏った投票をしないためである。人の情としては分るのだが、それが不正の根源となる。

それがないことを売り物にしていた会だった。