ウォール街発
 対イラク攻撃がはじまって、暴落していたニューヨークダウが一割以上上昇した。市場は今回の攻撃を短期戦とし、軍事産業などの特需により経済は好転すると見ている。

 予想通り、世界各地で反戦デモが勃発した。ニューヨークでは推定20万人の人々が参加し、イラク情勢が緊迫化して以来、最大規模の抗議行動となった。

 22日現在、米軍幹部が「現時点では、イラクの大量破壊兵器は発見されていない」と発表した。米国防総省は「バクダッド周辺に必ずある」としているが、存在を立証できない場合、戦争に反対してきたフランスはじめ諸外国から批判が高まるのは必至になる。

 世界の経済がアメリカ中心に動いている現状では、もし、対イラク攻撃が失敗になったとしたなら、世界同時テロに匹敵するほどの世界経済大恐慌が発生するかもしれない。今回のアメリカの賭けのようなものは、単に戦争と平和という問題だけではなく、世界経済の真っ只中に存在するわれわれの日々の暮らしにまで影響を及ぼしてくるかもしれない。

 すべては神のみぞ知るといった心境だが、肌の色と信じる神のちがいについては、どの神が真実を語ってくれるのであろうか? 今はブッシュが独裁者、暗殺者でないことを祈るばかりである。