いちどだけでいいから
 一度だけ、衒いのない本音の小説を書いてみたい。最も不足しているのは適切な語彙ととりわけ体力だ。ぼくには夜を徹して何十枚も書き続けられるような頑強な体力が必要だ。

 近ごろ疲れすぎていると切実に思う。