今年のKey Person
 今年のキー・パーソンは誰かと考える。誰が最も世間の注目を集めただろう。FAでジャイアンツを去り、ヤンキースに入団した松井秀喜だろうか? 日本中はイチローのときよりもずっと松井を注目し、彼の姿勢に好感をもちつづけた。イチローは首位打者と盗塁王を獲得し、アメリカンリーグのMVPにも輝いた。信じられないような快挙だった。それに比べて松井の活躍はありきたりなものだった。物足りなさを感じたといってよい。が、日本の野球ファンは松井の一挙手一投足を優しく見守った。松井一人をどれほどの日本のメディアがとらえたことだろう。ぼくにはほかに見当たる人物がいない。みなさんの考えはいかがだろうか。

 ちょうど40年前からの朝日年鑑の「この年のキー・パーソン」を列記しておこう。誰だか判らない人物があれば、検索してみてほしい。

 1963年、力道山、1964年、池田勇人、1965年、家永三郎、1966年、田中彰治、1967年、美濃部亮吉、1968年、マーチン・ルーサー・キング、1969年、ホー・チ・ミン、1970年、三島由紀夫、1971年、大宅壮一、1972年、横井正一、1973年、江崎玲於奈、1974年、丸山千里、1975年、有吉佐和子、1976年、田中角栄、1977年、王貞治、1978年、�ケ小平、1979年、マーガレット・サッチャー、1980年、ジョン・レノン、1981年、向田邦子、1982年、岡本綾子、1983年、土光敏夫、1984年、上村直己、1985年、坂本九、1986年、土井たか子、1987年、平沢貞道、1988年、江副浩正、1989年、美空ひばり、1990年、緒方貞子、1991年、ミハイル・ゴルバチョフ、1992年、伊丹十三、1993年、曙太郎、1994年、向井千秋、1995年、野茂英雄、1996年、渥美清、1997年、マザー・テレサ、1998年、太田昌秀、1999年、松坂大輔、2000年、高橋尚子、2001年、小泉純一郎、2002年、ウサマ・ビンラディン。