マトリックス
 やはり居眠りをした。寝不足の上、土砂降りの雨の中を運転してきたから疲れてもいたのだろう。仮想現実のなかでの生と死、愛と無情、破壊と再生、こんなことを考えながら見る映画じゃない。

 小五の息子は前回以上に面白かったようだ。特撮技術に優れ、巨額の費用を使っただけのものではある。が、単に娯楽として見るには、ぼくは自分自身、扱いにくい人間になってしまっている。四の五の言わせず、たやすく楽しませてくれるターミネーターのほうが、面倒くさくなくていい。

 帰りはさらにどしゃぶりだった。夕方のハイウェイは走りにくい。雷鳴がとどろいて、稲光が走り、それでも150キロのスピードを出していると、さながらネロとスミスのラストシーンのような緊張感がある。斜面に激突すれば10メートルの穴があくような・・・。