ガーデニング
 真夏のような太陽の下、名残を惜しみながら満開のビオラを引いた。三分の一を残して、まだまだ美しく咲き続けるであろう花を葬った。そして、汗が滴り落ちるほどの重労働のもと、土の準備を終えてから、前面にスィートアリッサムを三列、中間に矮性のフレンチマリーゴールドを三列、後方にジニアを四列、各々80本ずつ植えた。残っているビオラの三分の一面は、来週日々草とメランポディウムで形を作る。

 作業をしていると、道行く人たちが声をかけてくれる。あんなにきれいに咲いていたのに引いてしまったのか? 今度は何を植えているんですか? 出会ったことがないような人たちからの声である。彼らはたぶん、通るたびに見てくれている。そう思うと一日の汗が報われた気がした。

 プランターのほうは土作りに時間がかかる。限られた場所の中で植物が根を張りめぐらせていたから、殺菌し、中和し、肥料を施して再生してやらなくてはならない。とりわけペチュニアは連作障害が出るので、半分ほどは土を替えてやらなくてはならない。こちらのほうはまだ苗が成長途上なのでまだ十分余裕がある。

 すでにタキイとサカタからは秋の園芸カタログが届いている。やはり種子の種類はパンジーとビオラがいちばん多い。また新たな品種が生まれ、さらに鮮明で澄んだ色調がPRされている。季節は常に先取りで、駆け巡っていて、夏には来春、冬には来夏が準備されている。草花もファッションも共に似たようなものかもしれない。