先生は大嫌い!
 小四の息子が愚痴を言うようになっている。これまでなかったことなのに、担任の先生のことをひどく嫌っている。『今の先生は最悪だ!』

 年齢54歳、体力的に衰えがめだちはじめ、更年期障害の真っ只中のようだ。同じクラスの子供たちが異口同音に、担任を嫌い、悪口を言う。小四の年齢は9〜10歳、大きくなったとはいってもまだまだ力は大人(ふとっちょで小柄なおばさん)に及ばない。

 殴る蹴るがしょっちゅうあり、子供たちにアホ、バカ、マヌケと怒鳴るのは日常茶飯事だ。子供たちが思うようにならず、苛立ってくると、先生のほうが切れて目の前にいる児童に八つ当たりをする。

 勇気ある子供たち数人が、担任の言動を許しがたく、校長室へ駆け込み訴えに行こうとすると、行く手を先んじて阻み、先頭にいる児童の頬を叩く。夏の体育の授業では、自分は木陰に涼んであれこれと指示をするだけだという。もちろん、水泳の時間では、子供たちといっしょにプールに決して入らない。

 ある日、息子が歯を食いしばって帰ってきた。かみさんがどうしたのと尋ねると、うわ〜んと、息子は堰を切ったように泣き始めた。理由もないことで、他人がしたことで問い詰められ、問答無用で頬にビンタされたというのだ。あんな先生の前で絶対涙を見せたくなかったと、息子はひどく泣きじゃくった。

 僕は彼女をいちばん許せないのは、人並みより劣る児童、勉強のできない児童にバカ呼ばわりをやめないことだ。肉体的に弱みを持つ児童を痛めつけることだ。

 二学期の末、児童の保護者を代表した学級委員が校長に抗議をした。僕がその担任の異常を知る前のこと、校長が善処を約束して三学期が始まった。彼女の暴力は収まったようである。が、言葉の威嚇は依然として続いているようである。

 文部省は駄目な先生の研修を、各都道府県の教育委員会に指示しているという。金曜日の朝日新聞の社説にも彼女のような先生の例が載っていた。幼い児童を威嚇し、萎縮させ、戦々恐々とした授業を平気でやっている教諭がいることを。日教組専属となった同級生がいるが、あそここそブッシュがいうような悪の中枢だと、僕は思う。いわゆる子供たちが育ち行く過程において、大切な教育というものに対しての。あの組織は、概して教師のわがまま、身勝手さ、無責任さを増長させている。

 息子の担任の女性は、あと六年この小学校に勤めて、後は年金をもらって楽しく過ごすのだそうだ。転勤はもうないという。なぜ、そんなことが決まっているのか、そんな言動を許す教育社会に憤りを感じる。一社会でなら、彼女のような社員はとっくにリストラされている。なぜ、教育の場、地方公務員の場だけが異様に優遇されているのか、やり場のない気持ちを禁じえない。

 校長は今年度で定年である。彼は彼女の担任をはずし、彼女の研修(リストラ)をする役目を担わなくてよい。もし、この病的なヒステリックな女性教諭が、次年度、五年生の担任になったときにはやむをえない。人任せにせず、自分の出番だと心得ている。息子が六年生になったとき、PTAの会長がまわってこようとも・・・・・。

 子供たちに心の底から『先生は大嫌い!』と言わせてはいけないのだ。