謹賀新年
 今日は娘の誕生日である。娘が生まれて以来、重ねて年のはじまりを祝う日になった。だから、今朝は家族みんなで新年を祝い、今夜は娘のバースデーを祝うはずだった。

 が、元旦はわが家にとってなにかと面倒が起こる日でもある。娘が生まれるに際して、除夜の鐘が鳴ると同時に妻が破水し、あわてて病院へ駆け込んだ。そのとき産科の医師が不在で、ようやく連絡がとれたのは夜明け前。夜勤の看護婦はそんなに速くは生まれないと高をくくっていたのだが、長男のときの教訓で、うちのかみさんは産気づくと生むのが人並みはずれて速いんだとまくしたてたのが結果的に幸いした。娘の産声を聞いたのは医師が到着して30分後。予定日三日前のことだった。

 二男坊のときは、1月25日が予定日だったのに、年末に未熟なまま出産して病院で年を越した。あのときの僕は年末が最も忙しい時期で、12月はほとんど休みもとれず、クリスマス以降の帰りは毎晩零時近くになっていた。母が元気でいてくれなかったなら、どうなっていたことだろうと今になって思う。

 そして今日の夕方、かみさんが突然体調を崩した。おとといから風邪をひいていたのではあるが、二時間あまりにわたって嘔吐と下痢にあえぎ続けた。で、先ほどかかりつけの医院で点滴を打ってもらって帰ってきたところ。改築と年末の多忙が相俟って、疲れていたところへ、腸風邪をひいたのであろう。幸い、病棟にいちばん懇意な気さくな美人の看護婦がいてくれたおかげで、医師の指示を仰ぎ適度な処置を施してくれた。今かみさんはすやすやと休んでいる。

 それで、娘のハッピバースデーはお預けとなり、あさって、サンマルクで仕切りなおしとなった。混雑が予想されるので、前以ってバースデー予約を入れ、ピアニストにバースデーソングを弾いてもらう。そうしてわれわれは本格的にバースデーソングを歌うこととなる。

 今、僕は小学生の息子と二人で過ごしている。どうやら娘も風邪をひいたようで、かみさんの代わりに洗い物をしてくれてから、風呂も入らず寝に行ってしまった。友達と夜っぴて初詣に行った余波が出てきている。

 今日の元旦、我が家で元気なのは男ばかりである。気ままで好き勝手するのが男ばかりというわけではないが、マイペースなのは僕の血統であろう。ちなみに僕は生まれてこのかた、初詣なるものに一度も行ったことがない。寒いし、眠いし・・・・・、ありもしない偶像に願い事して何が叶うというんだろう、というわけでもないが、おそらく生涯詣でることはないであろう。

 ということで前置きが長くなりましたが、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしく。女性のかたはくれぐれも疲れが出ませぬように・・・・・。