ゴルフ全米オープン選手権
日本中がサッカ―・ワールドカップで熱狂の渦に包まれているこの六月
別な地で二つのスポーツの世界四大メジャートーナメントが行なわれている。

一つはテニスの全仏オープンである。
女子の部ではかつてはコート内でその姿すら見せられなかった
アフリカ系アメリカ人、ヴィーナス姉妹が
圧倒的な強さで優勝と準優勝を分けあった。
彼女たちは女性とはいえ身長が180CM以上もあり、
男子なみのパワーを持っていた。

現在故障中のマルチナ・ヒンギスが捲土重来を果たせるだろうか?
パワー溢れるヴィーナス姉妹と比べると
かなり華奢に感じられるヒンギスを応援したくなっている。

全仏オープンはほとんど注目されないまま先週幕を閉じてしまった。
僕は深夜、WOWOWでじっくりと見ていたんだが・・・・・。

もう一つは、一昨日から始まっているゴルフ第102回全米オープンである。
ニューヨーク州のベスページステートパーク・ブラックコースを舞台に
全米プロゴルフ協会がコース設定を極端に難しくしての開催である。
今回の開催に向けてブラックコースは約4億円をかけて改造を進めてきて、
その距離は7214ヤード(Par70)と
全米オープン史上過去最長のコースとなっている。
15〜25ヤードに狭められたフェアウェイと
10cm 以上のの深いラフ、
もちろんグリーンは超高速ときている。

現在ゴルフ界にはスーパー・プレーヤーがいる。
彼は先駆者の記録を次々とぬりかえつつあり、
いずれは前人未到の領域に入ると推測される。
現在のプレーぶりを見るだけでも
全盛期のジャック・ニクラウスをも凌駕している。
もちろんそれはタイガー・ウッズのことだ。

全米プロゴルフ協会はタイガーの独走を阻もうと、
手を変え品を変えいろいろな対策を講じているが、
そうすればそうするほどタイガーの偉大さを思い知らされるものとなっている。

難易度が増すほどに真の実力が問われ、
普通のプレーヤーには幸運の女神はやってこない。
誰もがこいつは難しいと思ったとき、
あっと驚くような素晴らしいプレーができてこそ、
その選手はスーパープレーヤーとなりえる。

明朝の第三ラウンドにおいて
さらにタイガーが独走するようなら
最終ラウンドはぶっちぎりのタイガーの一人舞台となるであろう。

スマイリー・アサシンの異名をUSツアーでもらっている
7位タイの日本の丸山茂樹の活躍に期待したい。
今朝のホールインワンは最高だった。
二日目を終わってタイガーとは8打差だが、
67ストロークは今日のベストスコアだった。
タイガーを1ストローク上まわっていたのだ。

20位タイの田中、片山選手も上位に食い込んでほしいものだ。

世界中でアメリカだけが
サッカ―よりゴルフに注目している。

タイガーのプレイをほかの競技と比較することはできないが、
数々のスポーツの中で彼ほど抜きんでている選手は類を見ないと思われる。
彼にはパワーとテクニック、精神力と感性、
スポーツに欠かせないすべてが十二分に備わっている。
スポーツにおいて、超一流のプレイを見ることほど楽しいものはない。

僕は日本の活躍を目の当たりにして、
興奮と感動でワールドカップを見ている。
他国のゲームだって疎かにはできない。
どれもこれも素晴らしいプレーの連続だからだ。

が、あすとあさっての朝はUSオープンを楽しむことにしている。
僕は熱狂的ではないが、
いつまでも継続しているゴルフファンなのである。

にわか熱狂ファンを揶揄するつもりはないが、
僕はスポーツそのものを愛している。