Lathyrus odoratus
 スイートピー (マメ科)

 
 花色が豊富で芳香もあり、独特の花形に人気がある。栽培に多少手間がかかるため、従来は垣根にからませる程度だったが、最近では切花、花壇、鉢物用としても栽培されるようになってきた。花形、花色など園芸品種はかなり多い。

 原産地はイタリアのシチリア島。属名はギリシャの植物学の祖、テオフラストゥス(紀元前300年ごろ)が用いたエンドウの古代ギリシャ名による。また一説によれば、ギリシャ語のラー(はなはだしい)とトゥーロスからなり、この属のある種の植物が刺激剤と信じられたことによる。種小名は「香りのある」の意味。

 スイートピーの発展の歴史は、1650年、僧フランシス・クパニによってシチリア島で発見されたことにはじまる。その後、ヨーロッパ各地で交配改良が進み、1793年には白、紫、ピンクのほかに、黒や緋紅色の品種が現れた。また、絞り咲き、黄色花、青の縁取りなどの色変わりも作出された。

 1876年、スイートピーの父と称されるイギリスのH・エックフォードによって、色彩の改良に加えて花形の改良が行なわれた。従来、旗弁は翼弁より小さかったが、旗弁を大きくして、今日のスイートピーの基礎を作ったのである。1893年には、わい性のキューピッド系が作出されてヨーロッパに広まった。

 日本には、1862年に描かれた写生図が残っていて、そのころすでに栽培されていたとみられている。

 花言葉・・・・・・・よろこび