先輩の死
温厚な人柄のよい人だった。
頼まれごとなど快く引き受ける人望のある人だった。

お通夜に行ってきた。
まだ若かったので事故か悪性の病気だと思っていたのだが、そうではなかった。

席上、別の先輩に死因を尋ねたとき、
こっそりと「変死」だと知らされた。

経済的に困っていたわけでなく、
理由ははっきりとわからない。
彼の心のうちを知ることなど他人の僕にはできようはずもない。

なぜに なぜに 君死に給うことあるべきか