「虚空」
     癒すべく言葉も
     励ます言葉も見つからず
     うわすべりの文字だけが
     漂う

     心情も梅雨空にたとえたとて
     誰に伝えるのか

     意味もなく
     文字だけが虚空を漂泊し
     いつかは
     記憶の海溝に沈んでゆくのだ