2004年04月の記事


「若葉」
     浅き緑に風落ちて
     とまる小犬がくしゃみする

     小さき葉陰の揺らぐ昼
     寝起きの猫があくびする

     窓辺にかかる若枝は
     あなたの足音聞いている
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「風神襲来」
    のたうつ龍が
    地を這い 急降下し
    文明の残骸を撒き散らし
    愛も憎悪も
    正義も悪徳も
    粉砕し

    まっさらな大地に
    降り立つ
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「混沌と曖昧と錯乱と」
    太古

    天照大神が泥沼から創り上げた国は
    再び 混沌の泥海にある

    コロイドは幾つも層をなし
    沈下と隆起を繰り返し
    陸地を求めてさまよう原始生物を
    翻弄する

    情報という泥海は
    誰の一滴を待つのだ
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「桜冷え」
    待ちわびたように
    散りゆく

    薄紅に幻

    目覚めて現

    桜の薫り
    雨にとけて明日
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「研究棟」
    ほこりと薬品の残塁と
    打ち捨てられた器材は
    科学の亡霊を待ち望んでいる

    時代の終わりに
    科学の最期を看取るのは誰
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