2004年06月の記事


「強風注意報」
     悲しみも飛んでゆけ
     寂しさも飛んでゆけ

     かなわぬ恋も飛ばしてしまえ

     あしたはきっと晴れるから
     笑ってあなたに会えるでしょう

     強風注意報
     わたしのこころは現在荒れ模様
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「虚空」
     癒すべく言葉も
     励ます言葉も見つからず
     うわすべりの文字だけが
     漂う

     心情も梅雨空にたとえたとて
     誰に伝えるのか

     意味もなく
     文字だけが虚空を漂泊し
     いつかは
     記憶の海溝に沈んでゆくのだ
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「シンクロニシティー」
     言葉が絡まる
     あなたはわたしではないのだけれど
     言葉のひとつひとつが
     わたしの言葉と
     重なり、連なり、同化し
     あなたはわたしになる

     わたしはあなたになる
     あなたとわたしはひとつになる

     前世か後世か
     輪廻が真実なら
     あなたとわたしは再び出会うのでしょう
     花か獣かあるいは無機質として
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「収穫」
     天候不順を理由に
     じゃがいもは
     不作を決め込んだようだ

     麦は息せき切って
     熟期を過し
     早々と収穫は済んだ

     モンシロチョウは
     やけに色めき 結果
     青菜を極上のレース編にする

     気候の気まぐれに
     なんと仲良くする
     生き物たちよ
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「昼下がり」
     雨の前の薄日の中
     独り言のようにテレビがしゃべる
     夫がふと席を立ち
     再び 何事もなかったように
     座る
     
     休日の昼下がり
     何事もなかったように
     テレビはしゃべり続ける
     夫は画面を見続ける

     何事もなかったように
     昼下がりは日常を
     演じている
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「雨のち晴れ」
     切れた雲には天使が乗っている

     そんなふうに思ってみる日常も
     面白いかもしれないな

     走って行くには遠いけど
     いつかは近づけるだろうと
     思ってみるのも悪くはない
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