2004年05月の記事


「5月」
    青き空

    誰を探すか

    揚げ雲雀
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「沈黙」
     風は語らず
     頬をなで
     肩を抱く

     怒りと悲しみと
     闇の中にうごめく
     のは
     憤り

     沈黙は魔性をなだめる
     調教師
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無題
産んでもらった事を
感謝せず
育ててもらったことを
母に感謝する

娘たちに
「生まれてきてくれて ありがとう」
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「ガイア」
     大地も海も包み込んで
     蒼空

     風も溶岩も呑みこんで
     歴

     里も都市も這わせて
     人類

     タナトスもエロスも含めて
     命(Gaia)
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「すっぴん」
    白粉も口紅も落として
    エプロンつけて
    包丁もってお料理

    香水もイヤリングも取って
    洗剤抱えてお洗濯
    
    スーツもハイヒールも脱いで
    雑巾もってお掃除

    オフィスの中
    ファイル抱えて颯爽と歩くように
    家事

    っていうか、いつもは田んぼの中
    汗だくで歩き回っているのが仕事
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「リスク」
    火傷する
    燃え尽きる
    リスクを抱えて
    人類は火を得た

    火は
    科学となり
    権力となり
    人類を傲慢にした
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「春の雨」
     濡れそぼる木々に
     悲しみは似合わず
     ものの息吹をただ
     聞けよ

     火照った身体を
     地球が通り抜けて
     未来へ行く
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「雑草」
    田を耕す人がいる
    山を駆る人がいる
    海を馳せる人がいる

    ただそこにあるものは
    名も告げられず
    打ち捨てられ
    目的も遂げられずに枯れ果てるのか

    田を耕す人はいう
    肥やしになれと
    山を駆る人はいう
    生き物の糧になれと
    海を馳せる人はいう
    命の棲家になれと

    名もなきものに
    名を授けるのは
    雑草の神々

    人はそれを学者と名づけた
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「薫風」
    片隅の小さき花に
    風そよぐ

    我忘れて
    風になる
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