星屑工房

銀縁の
きらりと光る
知性かな
ありもしないのに
その気になってみる

右を向け→
左を向け←
前を向いて
進め～
　↓
　↓
　↓
　↓
　↓
　↓
　↓
穴に落ちた

ただ、見つめ続ける
神の眼
否定もせず
肯定もせず
あるがままを
見つめている

両手をひろげて
あなたが
飛び込んでくるのを
待っているから

こつんと
あたった石ころに
つま先痛い
夏の初めに買ったのに
もう　季節が変わる

鳥のさえずりが
湖面を渡る
走る波紋
あなたの声は
向こう岸まで届いたか
湖底に潜む魔物に
喰われてしまいはしなかったか
女神は
その願いを聞き届けたか
厳粛なまでに
森の木々は沈黙している

穴開きだらけの
夜のマント
赤い朝焼けついてくる

シミだらけの
昼のマント
洗濯夕立ついてくる

防人の
涼しきまなざし
境を見る
待つ家族あり
故里の家

言葉を束ねて
あなたに贈る
悲しみも
喜びも
束ねて
あなたに贈る
愛も恋も
別離も
束ねて
あなたに贈る

誕生も
臨終も
束ねられた
本を
わたしが受け取る

あなたの笑顔が見たくて
花を飾ってみる
あなたの笑顔が見たくて
おどけてみる
あなたの笑顔が見たくて
料理に腕を振るってみる
あなたの笑顔が見たくて
着飾ってみる

ねえ、デートしようよ

街灯りの中に落ちた
星の光を
手探りで探す

＃６のサンドペーパーのような
雲泥の中を書きまぜ
星の光の
ありかを探し出す

ヒビ切れた指先に
突き刺さる
光のかけら

＃６のサンドペーパーは
かき混ぜられた
星の光を
丸く滑らかに磨いだ

石石石石石石石石石石石石石石石石石
石石石石石石石石石石石石石石石石石
石石石石石石石石石　石石石石石石石
石石石石石石石石石　石石石　石石石
石石石石石石石　　　　　石石石石石
石石石石石石　石石　石石石石石石石
石石　石石石　石石石　石石石石石石
石　　　石　石石石石　石石石石石石
石石　石石　石石石石　石　石石石石
石石　　石　　　　石石　石石石石石
石　石石石　石石　石　石　石石石石
石石石石　石石　石　石石　石石石石
石石石石石石石石石石石石石石石石　　
石石石石石石石石石石石石石石石石石　石
石石石石石石石　石石石　　石石　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　石
　　　　　　　　　　　　　　　　　　石　
　　　　　　　石


　　　　　　　　　　　　　　　砂

　　　　　　　　　　　　　　砂


砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂
砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂
砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂
砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂
砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂
砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂
砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂
砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂
砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂砂

手を伸ばせば
届きそうなのに
何かが邪魔をする
青い壁が
宇宙から
大地を隔離する
わたしを
遠ざける
「星は夢の中で
　見るものなのだよ」
手を伸ばしても
届かないのは
わかっているけれども
掴んでみたいと
望む気持ちは
止まらないんだ
青い空は
笑っているけれども

ｉｆ
あなたに出会わなかったら

ｉｆ
あなたが生まれてこなかったら

ｉｆ
戦争が起きなかったら

ｉｆ
坂本竜馬がいなかったら

ｉｆ
人類が火を使わなかったら

ｉｆ
人類がいなくなれば

分岐点はたくさんあったよ

ちりんと
ひとつ
ふうりん
なった

ちりりんと
ふたつ
かぜが
ゆらした

ちりんちりと
みっつ
あなたが
とめた

しずかに
なった
なつの
にわ

空に一筋
飛行機雲
大地への
手紙

おおきな
手紙
何が書いてある

空にはなんにもないか
何かがあるか