2016年09月の記事


「つむぐ」
蚕 掃きたて蚕棚
朝にゆうべに桑を摘む

さあさあさあァと
桑食む音が 子守歌

糸吐く音に 目を覚ます

手探り座繰り
紡いだ糸は どこへ行く

手探り座繰り
糸車

母の着物を着た日の夜に
糸がほどける夢を見た
コメント (0)

「月夜」
君の鳴き声が
ひかりになるね



2015年10月
マエバシ猫町祭のために
コメント (0)

「緑の水玉」
草の上の朝露ひとつ
今日もよい日と
ふるえてる

川辺の苔の水だまり
緑を映して 吐息する
流れに乗れず ムネンかい

少女のさした傘の滴り
傘の緑が映ってる
ぷるうんと震えて
地面に散った

父の着ていた 緑のセーター
肩の上の雨しずく
父の笑顔に重なった

猫のヒゲの水滴に
緑の庭木が映ってる
にゃああんと鳴いて
まあるくなった


2015年2月15日(日)
アーツ前橋にて朗読
コメント (0)

「源流」
圧縮された記憶を
解凍するかのように
霧が山肌をけずってゆく

雨音がステップを踏む

ぬれまいと走る
ザクザクジャリジャリと
へたなタップダンス

大木に軒を借り
谷を見下ろす

雨が沢の流れと
軽やかにスィング

とつぜんのスポットライト

虹がジャンプした



2015年2月15日(日)
アーツ前橋にて朗読
コメント (0)