2002年03月の記事


「ライブ いん 花吹雪」
笑ってくれという
ビートは頭の真ん中直撃

ふざけた日常ぶっとばして
リズムは夢まで犯しちまった

中途半端なエクスタシー
あたしに似合うはずがない

ふざけた常識けとばして
壊れるまで踊り狂う

狂い咲きのサクラの下で
散るほどにいとおしい
異空の刹那
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「生贄」
謝罪のために
捧げた供物か

自らの罪を隠すための
偶像か

神の手はそのどちらも
欲していない

為すべき事は
悔い改めること
己から謝罪すること

では
生贄は誰のために捧げられたのか
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「眠れぬ夜に」
眠れぬ夜に
つらつらとコトバを噛む
訪ねるカケラはすれ違う
そこにいるのは
幼子のちいさきあくびの
オン
意味なき調べは耳鳴りの
オン

眠れぬ夜に
コトバのオンを聴いてみる
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「嫁ぐ日」
故郷から
離れて嫁ぐ日

母が言った
「ここがおまえの子供の
 故郷になるんだよ」

子供たちが巣立つ日
故郷が足枷にならぬよう
わたしはわたしの中の故郷を
封印する
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「アイディンティティ」
崩壊してしまったなら

もう一度構築すればよいではないか

部品がひとつ足りないままでも

前とどこが違うのか

自分にはちっともわからない
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「まだ見ぬ友へ」
あなたの息遣いを感じ
あなたの願いを受け止め

それでも どうすることもできない
自分に腹立たしさを覚える

わたしに何ができるだろう
わたしは何をしたらよいのだろう

言葉が何を為せるだろう

答えてくれる友は何処
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「血塗られた墓碑銘」
それは

悪意ではなく

警告なのだ

忘れてはならぬ

戦争の悲惨さを
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「重荷」
組織という名のケーブルに
繋がれた
義務という名の錘

はずしてしまえば
楽になる

そのかわり
自由という名の責任が
両手両足に過去への楔を打ち込むのだ

結果を引きずりながら
それでも
前へいかねばならぬ

同じ重荷であるならば
どちらを選択すればよい

それを思い煩うも
また重荷
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「受胎」
音がしたんだよ
ぽよん と水音のような音が

受精卵が
胎盤に着床する音

おなかの中に
だいじな宝物が入ったよ

とても しあわせな気持ちだったんだよ

でもね
その命は 生まれてこなかった
自分で生きることを望まなかった

わたしは からっぽの母になった

命はどこから来て
どこへ帰っていくのだろう

もう一度
ぽよん
と 音がして
戻ってきたのは
生まれてきたかった命
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「春の食卓」
春雨 春巻き
食べましょう

蕗味噌 タラの芽
土筆の胡麻和え

野蒜があったら
辛し和え

朝の目覚まし
小鳥のさえずり

月夜のセレナーデは
雄猫のラブコール

今宵の夜食に
恋のカクテルはいかがでしょう
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「花言葉」
ローカルイベントの
参加賞

花の種 三種

          ヒャクニチソウ
             不在の友を想う

          白花カスミ草
             清い心

          サルビア
             燃ゆる想い

確かな答えはなけれど
広大なる時空の片隅
わずかばかりの大地に  種を蒔く

想いよ 届け
あの歌姫の歌声のように
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「調香師」
花咲く野辺に
風の匂い

春の山に芽吹き

たゆたう水面に
潮風のささやき

フラワーノウト
グリーンノウト
マリンノウト

季節は
風のアロマセラピスト
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