2005年08月の記事


「涼風」
草いきれのなかを風が吹く
細くくねった草の枝の隙間の中
すりぬけるように
それから
いっせいに秋が塗り替え始めた
空へ
立ち上がっていくのだ

秋が来る
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「階段を上るには」
階段を上るには
一階から上る
1段目から上る

かけた足に力を入れる
右足

上り続けたら
何階にたどりつけるのだろう

考えたことなかったのか
足は
左足に力を入れる
それから 右
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「カマキリ」
天井に張り付いて
ボクサーのようにかまえる
若葉色した体長をゆっくりと
ゆらし
影に向う
その眼に映るのは
真っ白な壁と
行き場の無い闘争心
カマキリの行く手は
カマキリが決める
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「虫たちの音には秋が宿る」
朝の羽音に
蝉が鳴く
蝶が夏を切り裂く
滴り落ちる
季節の分かれ目は
頬に肩につま先に
しみこんで
秋を孕む宵は
虫の音に添い寝させる
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「オジギソウ」
小さなピンクの
ポンポンもって
葉をふるわせて
チアリーディング

庭の片隅で
応援してるよ
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「問いかけ」
語りかけてくる
あの手この手
答えを導きだすために
おのれ自身の内側から

逆算する
検算する
因数分解する

答えを導き出すために
言葉を裏返す
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「迎え盆」
ロウソクの
灯りに宿る
いにしえの魂

世々の先行き
嘆き悲しむ
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「雨滴」
空からの手紙
悲しみを記す
愛を綴る
夢を語る

足元に落ちる
手のひらに受ける
身体中で浴びる
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「キャベツ畑」
あたり一面 キャベツだけなんだ
こっちの丘 あっちの丘

キャベツキャベツキャベツキャベツ
ャベツキャベツキャベツキャベツキ
ベツキャベツキャベツキャベツキャ
ツキャベツキャベツキャベツキャベ

キャベツが地面を覆い尽くしている
人が青虫のように切り取っていくのだ
そのキャベツ色した絨毯を
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「   」
形のないモノを
捕まえるために
コトバを操る

カタチのない物を
見つけるために
言葉を囲う

かたちのないものを
形作るために
ことばを紡ぐ
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「夕立」
汚れたモップのように
雲が東南の方向から流れてくる
地上を洗い流せば
すべてが
美しくなるのだろうか

夕立が去った後の
青い空は
すべての地上を
おおいつくしているというのに
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「ティータイム」
薫り豊かに午後
すべてを忘れる0necup of ter
立ち上がる静寂

夢をくすぐるアロマ
二度と戻らないはずの時間を
香りの向こうに垣間見た

あの時間にあのころの
わたしが
いる
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「膝をかかえて」
雑踏に身を置く
雑草に身を置く
目を瞑れば
静寂

孤独の中に
身を置く
耳を澄ませば
静寂の音
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