2004年08月の記事


「自我」
     己のうちの野獣を
     理性という名の鞭で
     飼いならせ

     人として生くるべく
     人として死すべく
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「送り火」
     揺れる炎に
     思い出ひとつ
     二酸化炭素の
     混じる声
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「朝、畑にて」
     朝の畑にて
     静寂を
     収穫する

     鳥の声は
     喧騒を
     目覚めさせる
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「逝く場所」
     蝿を叩き
     命を奪う

     蟻を踏み
     命を奪う

     その魂は
     行く場所ありや

     日曜の朝
     飼い犬が逝く
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「笑顔になるまで」
涙交じりの言葉を
ちゃんと
受け止めてあげるから

話そう

なんでもいいから

君の声が笑顔になるまで
ここにいるから
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「葉月」
     深緑の木陰に
     さそって八月

     流れて雲
     あの日

     葉陰に隠れて
     恋

     思い出して
     涙

     寂が満ちたあの日
     風はあるがままに
     流れた八月
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