「夢」
意識の浅瀬を
誰かが通り過ぎる

空色の薄紙を幾重にも重ねて
家の柱を組み上げる鳶職人たち
一人の若者がいう
天丼を供えてくれ、と
皆の分でなくとも たったひとつでもいい、と
わたしの手作りでよいかと聞くと
笑って 横に首を振った

夢はいつでもヘンなものだが
会ったことのない死者との会話は
妙にリアル

さて おいしい天丼をさがしにいこうか