おとなの詩集 初冬篇 3
9.知らない彼女が
  そばを通り過ぎる
  香りがウインクする
  余りの一方通行に
  これはなんなんだの
  ?が 残る


10.たがいの時間と 空間を
  尊重し合う
  それが おもいやりというものだし
  愛情の重要な部分をもなしている


11.ロングリリーフのがんばる気持ちが
  もうちょっと疲れちゃって
  あれこれ思い巡らせることも
  わずらわしくなってきているよ
  じっと自分を放っておく
  すると ほっとする 何気に…


12.心は急には止まれない
  ブレーキは用意されているのか
  かけかたを習いも覚えようとも
  したことがない
  心はどんどん加速されていく
  このままでは何かにぶつかってしまう
  歩道に乗り上げてでも 止まらねば


13.もうすこし待って
  いつものように考えられるようになるまで
  もうすこし待っていて
  すなおな気持ちで
  微笑が贈れるようになるまで
  もうすこしだから
  今のわたしを そっとしておいて


14.なみだに シュガーは入れないで
  あなたには
  そのままを 伝えたいの
  そのままを 味わってほしいの