おとなの詩集 第20弾
1. あたまが ズキンズキンする

  風邪かぁ

  いやぁ

  体調わるいの

  あたまがわるいの


2. みんな 先生の言うことに反対なのか?

  誰も賛成しないのか

  窓の外は 雨だった

  よーし みんな 表に出るんだ!

  子供たちは 仕方なく外へ出た

  そして みな 賛成に変わった

  フフフ 思ったとおり酸性化したぞ


3. 出会い系サイトで知り合った火星人と

  月で逢うことになった

  10万でどう?と聞くと

  マンジュウ スキ!とこたえてきた

  それ以来 彼女とは プラトニックな

  つきあいをしている


4. 赤信号が言った

  赤だよー とまれー

  黄色が言った

  僕も一応 とまってよって

  言ってるよ

  緑色もすかさずいう

  わたしだって いつか

  とまりなさいって 言ってやるわ


5. 底から3cmのアイスコーヒーが言う

  もう 飲んでも おいしくないよ

  氷で薄められちゃったから

  コーヒーの味しないよ

  僕は 氷のすきまにストローを差し込んだ

  甘くなくって 後口にいいんだよ

  アイスコーヒーは考えた

  変化してしまった私が好まれてる!

  僕は水滴に包まれたコップを握り締め

  そうだよ! って囁いた


6. きのうが 今日に頼んだ

  きのうできなかったこと今日やってくれる

  今日がこたえた うん いいよ

  しばらくして 今日が明日に頼んだ

  今日できなかったこと明日やってくれる

  明日はこたえた うん いいよ

  しばらくして 明日がきのうに言った

  明日にできないこと

  きのうのうちに やっておいてくれる?

  えぇっ?!


7. このごろの若い娘さん感心だねぇ

  どうかしたんですか

  古い服を 穴が開くまで着たり

  ちいさい頃のズボンを身が出てるのに

  大事にはいたりして

  それ ファッションなんです

  えっ やっぱりくしゃみ出るのかい