おとなの詩集 晩秋続篇 6
22.勇気が 家出して
  怠惰が 寝転んでいるよ


23.山霧を 喰らいて肥えし 苔むしろ


24.石垣で みどり束ねる 大坂城


25.秋雨に 野山とかして 琵琶のあお


26.こどもが 親の鏡なら
  未来は こどもの歪みかも


27.寒風を 甘味でかえす つるし柿

  
28.いくひとの 背にもほほえむ 菊人形


29.日向ぼこ 机のすみの わたぼこり


30.初霜や こたつをふとんに 変えにけり